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格式ある大名行列が練り歩く ~八ツ沼春日神社祭礼~

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年8月18日

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 八ツ沼地区の鎮守、春日神社の祭礼が8月15日、にぎやかに行われました。

 今年は旧暦の閏年に当たり、この年にのみ披露される大名行列が2年ぶりにお目見え。午前8時過ぎ、県指定民俗文化財の「角田流八ツ沼獅子踊り」の神社奉納でまつりが始まると、参勤交代の格式を持った約100人の大名行列が地区内約1キロを2時間かけて練り歩きました。

 今年のまつりは町制施行60周年を記念し、特別プログラムも用意。上杉軍と最上軍が激突した「慶長出羽合戦(1600年)」の八ツ沼城攻防戦にちなんだ「森重流砲術伝承会(永井正之代表)」による砲術演武や、昨年県指定有形文化財に登録された旧三中分校の特別公開も行われ、まつりに見どころを加えました。

 

西船渡区民と一緒になって守り伝えられているまつり

 八ツ沼地区にある春日神社。まつりは八ツ沼区民によって守り伝えられていると思われがちですが、実は西船渡区民も一緒になって支えています。

 「田んぼに生活用水に、春日沼から水を引いていた家は昔からみんな神社の氏子。だから八ツ沼区民だけでなく、西船渡の人からも協力してもらってるんだ」とは、ある八ツ沼区民。暮らしの中でいかに水が貴重だったか――。今なお受け継がれているまつりの体制からこれを読み取ることができます。

 

春日神社祭礼行列の由来

  江戸時代の寛政年間(1789-1801)、左沢「百目木(どめき)」地区の最上川にある中州(島)、百目木河原では、漁の利権をめぐって左沢村(庄内松山藩左沢領)と中郷村(幕府領 柴橋代官所 管轄)との領地争いが激しくなっていた。

 この頃、左沢や五百川地方は庄内松山藩の飛び地で、左沢に同藩の代官所があった。代官所でこの争いを聞いた夏草村の佐竹文右エ門は、寛政6年(1796年)、藩を代表して江戸幕府に訴訟を申し立てることになり、春日神社に願をかけて江戸に向かった。幕府の評定所では「百目木河原は、松山藩の左沢領分である」と主張し、自らの言い分を聞き入れてもらえるよう奔走。その結果勝訴し、領地は左沢領分と決まった。

 喜んだ庄内松山藩主は文右エ門に褒美を与えようとしたものの、文右エ門はこれを固辞。「勝ったのは、春日大名神の加護によるもの」として、「春日神社に大名行列を奉納させてほしい」と懇願した。寛政11年(1799年)に松山藩主からこの願いが認められると、村では宝暦元年(1751年)から行われてきた「御輿渡御(おみこしとぎょ)」を改め、参勤交代の10万石クラスの「格式」を持った大名行列を行うようになった。

 当時の八ツ沼村の石高は820石。庄内松山藩の総石高が2万石で、そのうち左沢藩領分は1万2000石だったことから考えると、当地方きっての大きな村だったことがわかる。当時まとめられた資料「春日神社行列記」に記されている行列はなんと総勢282人。この人数から行列の壮大さを推し量ることができる。

 江戸時代に毎年行われていた行列は、明治に入って旧暦閏年の8月15日に行われるようになった。また行列形態は古来の伝統を守りながら人数を100人前後に縮小し、今に伝えられている。

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午前8時すぎ、神社に足を運ぶと、すでに獅子踊りの奉納が始まっていました

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手前の獅子を演じるの3人の子どもたちは、1カ月以上前から練習してきたと言います

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笛や太鼓の音色が昔ながらの懐かしさを感じさせます

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獅子踊りの奉納が終わると、奴振り(やっこふり)が始まりました

勇ましい掛け声と息の合った動きに、訪れた人の目は釘づけになっていました

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その後、大獅子も登場し、獅子振りを奉納

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一連の神社奉納が終わると、一行は大名行列をなして地区内を練り歩きます

「春日神社御祭礼」の旗を先頭に…

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笛や太鼓…

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大獅子…

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古式ゆかしい裃袴姿の武士が続き…

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数カ所で奴振りが披露されました

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渇いたのどは地区の人から振る舞われる飲み物で潤し…

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無病息災を願って、幼児は獅子に頭を噛んでもらいます

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今年は町制施行60周年特別企画として、森重流砲術伝承会が火縄銃の砲術を演武

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思わず体が震えるほどの轟音とともに、一瞬で真っ白な煙が立ち込めていました

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伝承会の後方にカメラを向けると、ウサヒの姿が…

行列の一人から鉄砲を借りてポーズを決め、周囲の笑いを誘っていました

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行列はこのあと、若宮寺でも獅子踊りと大獅子振り、奴振りを披露

終了後には再び春日神社で奉納し、特別な一日を終えました

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