日本一のりんごづくり
りんごとワインの里づくり
地域の特性を生かした独自の農業経営を確立することを目指し、りんごとぶどうを中心として、ホップ、畜産等を取り入れた複合経営を推進してきました。昭和45年以降は、遊休農地の活用や農地の造成、水田からの転換を推進し、果樹を中心とした農業所得の増大を図 ってきました。
日本一の「無袋ふじ」その結果、りんごは「無袋ふじ」として全国的に最も優秀な品質の生産地としての地位を確立しました。一方、ぶどうは、生食用のほか、ワイン需要の高まりに合わせ、ローカル色豊かなワインを醸造、販売し、好評を得るようになりました。これが「りんごとワインの里」として、現在の町のキャッチフレーズに結びついたものです。
厳しい自然の中から生まれた「無袋ふじ」
本町のりんご栽培の歴史は古く、明治20年にさかのぼります。以来、地の利を生かした計画的な果樹振興策と栽培農家の熱心な研究に裏打ちされた栽培技術体系の確立で、全国に誇る産地形成が進められてきました。
特筆すべきことは、昭和45年には63人のりんご生産農家による「無袋ふじ研究会」が誕生したことです。研究会が中心となり、当時の常識だった有袋栽培から無袋栽培への転換を図りました。有袋に比べると糖度が高く食味も優れている「無袋ふじ」は、3年後には神田市場(現在の太田市場)において高値で取引されるようになり、町あげての「無袋ふじ」栽培に拍車がかかるようになりました。昭和56年には、出荷量単価ともに「無袋ふじ」最優秀産地としての地位を確立し、昭和57年には朝日新聞産業大賞を受賞しました。
さらに、りんご銘柄産地確立のために「選抜優良系統ふじ」の普及、中生種の「秋陽」、「シナノスイート」等優良品種への更新を積極的に推進しています。特に「シナノスイート」については、平成13年10月に7つの出荷組合がまとまり統一共選で出荷し、市場の評価も高く、かねてからの目標であった一元集荷多元販売の第一歩を踏みだし、平成17年には出荷量が1万ケースを超えております。
また、平成16年から新たな販路拡大として、台湾・タイ・マレーシア等へりんごの輸出を行なっております。
1.5次産業の創出「ワインづくり」
ワイン製造の歴史は、昭和19年に軍事用の酒石酸の原料として作ったのが始まりです。戦後になり、昭和27年ころからはサントリーの委託工場としてポートワインの原料酒醸造が始められました。昭和48年には農協の協力を得て自社ブランド「サンワイン」を発売しました。以来、ブームに乗って販売量は順調に伸び、昭和50年には1.5次産業の創出をねらいに町と農協が出資した第3セクター有限会社朝日町ワイン(平成2年社名変更)(町60%、農協40%出資)を設立。醸造用ぶどうのマスカットベリーA種とセーベル種を原料とした新製品「朝日町ワイン」を発売し好調な売れ行きを見せ、その後、ワイン工場の増設や設備の充実を図りました
現在では、日本ワインコンクールで2銘柄が金賞、部門最高賞、コストパフォーマンス賞の3冠を受賞するなど14銘柄が入賞しており、、2016年5月に開催されたG7伊勢志摩サミットのワーキングランチで「朝日町ワインマイスターバレルセレクション赤2013」が提供されました。
年間の総生産数は約240キロリットルで、総売上高は約3億1千万円の実績(平成29年度)をあげておりその他、町特産のりんごを原料としたシードルや赤系のスパークリングワインなどの新商品の販売もおこなっています。
また、ワインの製造工程を見学できる施設「ワイン城」では、来館者へ年中無休で試飲・販売を行っており、観光の拠点となっています。
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更新日:2019年04月16日