2013年7月_不思議が教えてくれるもの「大局観」とは「人生観」

「大局観」とは「人生観」

コップを使った水遊びは、子どもの頃の不思議な経験の一つである。

コップに水を注いでいく。やがて表面近くまで水が届きそうになった時、すかさず年長の子が水を止め、「さて、このまま水を注いでいったら、はたして水はどうなるか」と、得意げに年少の子どもらに問いかける。すると年少の子は「そんなのはみ出したとたんに、水が溢れるに決まってる」と、真剣な眼差しで口をとがらせながら言い放つ。にやりと笑みを浮かべ年長の子は、少しずつコップに水を注ぎ出した。かたずをのんでコップを見つめる小さな瞳。コップの表面を通り越し、あわやあふれ出すかと思われたその瞬間、注がれた水はピタリと止まり、コップの表面に張り出した水はぽっこりと膨れ上がり、微妙に震えながら鎮座していた。子どもたちの小さな目には、まるで魔法のように映ったことだろう。

この世の中には不思議な事がたくさんある。頭の中の知恵はそれまでの経験と学習をもって築き上げられたものであり、その中では最善の答えであったかも知れない。しかし事実は予想とは違った結果となってしまった。経験を重ね、より広い視点で考えれば、その答えは、論理的に至極当然のものとして説明されるのである。

たゆまぬ学習と経験を積み重ねることによって、より広い視点、より高次な視点で、ものの見方ができ、判断できるようになる。それがすなわち大局観を得るということになるのではないだろうか。

「大局観」それは、その人の「人生観」なのかもしれません。

広報あさひまち 2013年7月号より

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更新日:2019年03月29日