2010年2月_挑戦する海外りんご輸出

「今あるは過去からの賜物、今あるは未来への土台」

「逆境もよし、順境もよし、要はその与えられた境涯を素直に生き抜くことである。」これは松下幸之助氏の言葉です。

朝日町産業の振興と、りんご生産者の所得向上の一環として進められてきた朝日町りんごの海外輸出が始まって今年で6年目。台湾での町長トップセールスも今回で3回目となりました。世界経済の影響もあり、台北市内の経済環境もその年々により多少の変化も垣間見られました。それでもりんご1個で400円台の高値は、さすが台湾きっての高級百貨店ならではの地力と、その期待と信用に応え続けてくることができた朝日町りんごの確かな品質の提供があってはじめて成し得る業と言っても過言ではありません。

そんな中、出発前の1月14日、山形新聞に掲載された驚きの記事が、まさに朝日町りんごの台湾におけるステータス、ブランド確立の序章への扉が開かれた一瞬でありました。福島産りんごチラシに「山形朝日町」の横印。産地名無断登用は、台湾での商標登録への対応の稚拙さの現れでありましたが、同時に、台湾における「朝日町」ブランドの進展の現れでもありました。

ビジネスが成功するか否かは、顧客がその対価を支払って満足し喜んでもらえるかどうかと、売り手がそのビジネスによって利益が得られるかどうかであります。戦略・戦術は様々ありますが、要は消費者に信頼されるかどうか、喜んでいただけるかどうかが成否の分かれ目になります。一度築かれた信頼は未来永劫ではないと認識すべきであります。それは生産から流通、販売と一貫した流れの中で、どの過程でも欠いてはならない生産物への思いやり、消費者への思いやり、このことを少しでもないがしろにした時、それまで長年の年月をかけて築き上げてきた信用というブランドが、一瞬にして失われてしまうということを決して忘れてはなりません。

将来に渡り、社会情勢や人々の嗜好など様々な変化に伴う厳しい局面に向き合わなければならない場面が来るかもしれません。そんな時、120有余年多くの先人たちが築き上げてきたわが朝日町りんごに対する「苦労」と「情熱」、そしてなによりもりんごに対する「愛情」をしっかりと受け継ぎ次世代に伝えて行くことが、海外輸出のみならず、りんご産業の更なる発展に、必ずやつながるものと信じています。

広報あさひまち 2010年2月号より

この記事に関するお問い合わせ先

政策推進課 広報ブランド係

〒990-1442
山形県西村山郡朝日町大字宮宿1115
電話番号:0237-67-2112 ファックス番号:0237-67-2117
お問い合わせはこちら

このページに対するご意見をお聞かせください。
この情報をすぐに見つけることができましたか?
お求めの情報が十分掲載されていましたか?
ページの構成や内容、表現はわかりやすいものでしたか?

朝日町役場へのお問い合わせは、各ページの「この記事に関するお問い合わせ先」へお願いします。

更新日:2019年03月29日