2007年9月_本当の勝利

9月8日・9日、町内各小学校で運動会が開催されました。私も何校か出席させていただきました。その中で、今まで何気なしに見ていた光景の中で、とてもいい光景だなと改めて思ったところがありました。それは赤組・白組、各々の応援のエールの交換であります。まず自軍を応援し、そして相手の健闘を称えるのです。自軍を応援するのは当たり前ですが、相手の健闘を称える。なんと素晴らしい光景でしょう。何か、とても清々しいものを感じました。

今年の夏は我が町から相次いで全日本チャンピオンが誕生しました。全国高校総体剣道男子個人で優勝した村山仁君(酒田商業高等学校3年・大谷七)と、全国中学校剣道大会女子個人で優勝した志藤綾子さん(朝日中3年・川通)です。お二人の偉業を称え9月20日、町民栄誉賞の授与式が行われます。全町民に「夢と希望、勇気と元気」を与えてくださったお二人に心からお祝いを申し上げます。

8月19日。酒田市で行われた全中剣道男女団体戦に私も応援に参りました。女子団体戦。朝日中は堂々とした、むしろ風格さえ漂う試合運びで、予選リーグを通過。決勝トーナメント1回戦では、佐賀県の強豪・神崎中を相手に、一勝二敗一分、本数一本差の劣勢で大将戦を迎えました。

まず、朝日中大将の志藤選手が一本先取。もう一本で朝日中の勝利でしたが、次の瞬間一本取られ、その後志藤選手が気持ちで攻めるも、相手にうまくかわされ、無念の引き分け。朝日中女子団体は涙を呑みました。
翌日の女子個人戦。前日の団体戦惜敗の悔しさを乗り越え、栄冠を手にした志藤選手の優勝の報。ちょうど臨時議会中の議場に拍手が沸き上がりました。

いつも思うことですが、「素晴らしい試合には素晴らしい相手があり、勝利の喜びはしのぎを削りあうライバルのおかげで得られる」と。相手を称え、相手に感謝し、そして勝負の辛さ、苦悩、苦渋を理解し乗り越えた時、初めて本当の勝利を手にするのではないでしょうか。
朝日町の若者たちの活躍に、心から拍手を送り、また感謝を申し上げます。


広報あさひまち 2007年9月号より

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更新日:2019年03月29日