2016年2月_雪景色

「雪国の原風景が問いかけるもの」

雪景色の晴れた朝は美しい。太陽の光が見渡す限りの雪原に反射して、そこかしこキラキラ輝き、透明な光を放ちながら、眩しく白銀の世界を映し出します。真白な雪を掻き上げ、歓声を上げて走り回る子どもたち。その子どもたちを追うように転げながら雪原を駆け回る犬の鳴き声。明るく元気な、そして楽しい冬の一日が浮かんできます。

台湾に数十年ぶりの寒波襲来。ちょうど私たちがりんごのトップセールスのため台湾を訪れていた1月の後半、そんな寒さの中に遭遇しました。山々には雪が降り、喜んだ台湾の人たちはこぞって山に繰り出し雪を楽しんだということです。小さな雪だるまを作り自動車のボンネットに乗せ嬉しそうに下界に降りてくる人たちもおられたと聞くに及んで、台湾の人たちの雪に対するあこがれを目の当たりにした思いでありました。

人々が住む国や地域によって、「雪」という自然現象一つ取っても様々な見方、思い、考えがあるものだと実感したところでありました。または、その時代、環境、生活様式の変化によっても、ものの見方、考え方が徐々に変わってきていることにも気づかされるところがあります。

はたして私たちの住むこの雪国の暮らしはどうだったのでありましょう。私の父母の子どもの頃は、家々の高窓の上に人々が行き交う雪道があったと懐かしそうに話します。しかし、自動車文明がこれほど発達した現代社会にあっては、雪国であっても冬期間、雪の降らない地域と同じような道路環境を整えなければなりません。それは生活居住空間にしても同じです。

自然とともに自然と共生し合う生活様式から、文化的現代生活様式への変換。素朴な生活環境と現状あらねばならないと考えられている生活環境の格差を埋めるため、膨大な支出と労力によって私たちの現在の生活が維持されていることも認識しなければなりません。その上で、私たちの持つ純粋で尊い天与の恵みとの関係を再認識して、自然と調和した中での朝日町ライフスタイルを更に発信できたら素晴らしいことだと思います。都会にはない朝日町ならではの子どもたちの笑顔が、日本を変え地方を創っていくのです。

広報あさひまち 2016年2月号より

この記事に関するお問い合わせ先

政策推進課 広報ブランド係

〒990-1442
山形県西村山郡朝日町大字宮宿1115
電話番号:0237-67-2112 ファックス番号:0237-67-2117
お問い合わせはこちら

このページに対するご意見をお聞かせください。
この情報をすぐに見つけることができましたか?
お求めの情報が十分掲載されていましたか?
ページの構成や内容、表現はわかりやすいものでしたか?

朝日町役場へのお問い合わせは、各ページの「この記事に関するお問い合わせ先」へお願いします。

更新日:2019年03月29日