2017年3月_なぜ若者が地方に移住するのか

自分は社会の役に立っている ~主体的な働き方・暮らし方ができる場としての「地方の可能性」~

「田園回帰といわれているが、本当に都会の若者が地方に移住するのだろうか」冊子『町村週報』に掲載された日本大学経済学部の沼尾波子教授のコラムの冒頭であります。非常に共感を覚える先生の見解を、以下記載させていただきます。

実際に、田舎暮らしを選択する若い世代が少しずつ増えています。その理由の一つに、今の仕事や暮らしに対する疑問や不安があるようです。あまりにも高度に分業化された生産システムのもとで、自分の仕事がはたして社会の役に立っているのかどうか分からなくなってきている。生活のための時間を切り売りして所得を稼ぐのではなく、何か、主体的に社会と関わっている実感がほしいという若者の声を聞くようになってきました。

また一方、買い物も受け身になりがちで、それが本当にほしいものなのか分からず、生きるために働き、店にある大量生産された安価な商品を消費する。そんな暮らしのなかで、若者たちは主体性を見失ってしまうのかもしれません。

また、本当にほしいもの、例えばおばあちゃんの干し柿やしみもちなど、そこでしか出会えない味であっても、一定の需要や安定供給がなければ市場には出回りません。地域には、独自の風土、文化があり、暮らしを営む知恵を持った人々がいます。そこには優れた技術があり、一流の素材があります。暮らしをつむぎ、ホンモノのなかで仕事をし、創り出されたものを利用し消費する。そのように日々の生活を営む楽しみと豊かさを求めて、地方への移住を選択する動きが起こってきています。

仕事を通じて多くの人や素材と出会い、創意工夫のなかで主体的に何かを生み出すことのできる環境。そんな働き方や暮らし方ができる場としての「地方の可能性」。そこにこそ朝日町の未来があると思います。

広報あさひまち 2017年3月号より

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更新日:2019年03月29日