町長歳時記 2019年9月_本当のファインプレー

当たり前の、積み重ね

今年の夏の高校野球は、剛速球の奥川投手を擁した星稜高校が惜しくも準優勝に終わり、大阪の履正社高校の優勝で幕を閉じました。山形県代表の鶴岡東高校も、伝統の高松商、さらには春の選抜準優勝の習志野高校と有名校を次々と破り、3回戦進出という快進撃を繰り広げ、多くの県民に自信と勇気を与えてくれました。また、地方大会において、岩手県大会決勝に進出した大船渡高校の剛腕佐々木投手が、監督の指示により登板することなく敗れてしまったことに様々な声が上がりました。高校野球というスポーツの、事の本質の難しさが改めて問われた今年の夏の高校野球でありました。

高校野球を見ていて感じることは、選手たちの直向きな姿勢に、いつも感動させられるということです。一つの白球に全精力を集中させ、最後まで諦めず球にくらいついていく姿は、見ている者の心をも揺さぶり、強い共感を与えてくれます。ピンチを迎えた時の表情。そして切り抜けた時の面構え。自信と勇気、そして怖れと重圧。様々な思いと感情が入り組んだ彼らのプレーを通じて、生きる姿勢を学ばせてもらっています。泥だらけになったユニフォーム。真っ黒に日に焼けた顔。そして流れる汗。これら一つひとつが彼らの一途さを際立たせ、偽りのない純粋な姿に深い共感を覚えるのです。

球際のファインプレーは殊に人々の気持ちを引き付けます。しかし、日々の練習の積み重ねの中で築きあげられた確かな力があって初めて、球際のファインプレーが生まれるのだということを忘れてはなりません。

ピンチの時こそ、動じないでやり遂げる。そんな、当たり前のプレーを当たり前のように淡々とやり遂げていくプレーの積み重ねこそが、本当の彼らのファインプレーであると私は思うのです。

広報あさひまち 2019年9月号より

この記事に関するお問い合わせ先

政策推進課 広報ブランド係

〒990-1442
山形県西村山郡朝日町大字宮宿1115
電話番号:0237-67-2112 ファックス番号:0237-67-2117
お問い合わせはこちら

このページに対するご意見をお聞かせください。
この情報をすぐに見つけることができましたか?
お求めの情報が十分掲載されていましたか?
ページの構成や内容、表現はわかりやすいものでしたか?

朝日町役場へのお問い合わせは、各ページの「この記事に関するお問い合わせ先」へお願いします。

更新日:2019年09月13日