町長歳時記 2019年10月_「木を植える」ということ

今を生きる確かな力強さを未来の人々に伝えること

9月28日、秋葉山グラウンド周辺において、村山地域森の感謝祭が開催されました。小学4年生の緑の少年団をはじめ多くの関係者の方々で植樹や森の整備などを行いました。開会式でグラウンドに並ぶ緑の少年団の皆さんを見ながら、私はふと小学4年の時の先生の言葉を思い出していました。

「今、皆さんが山に杉の木を植えたとしても、来年使える訳ではありません。それは50年60年という年月をかけて大切に大切に手入れをし、育てていって初めて使えるようになるのです。皆さんのおじいさんが植えた杉の木を皆さんのお父さんも一生懸命育て、そして皆さんもおじいさんお父さんの跡を継ぎ、大切に育て上げた時、初めてその木を使うことができるようになるのです」

世界には千年以上、いや何千年も生きている木があるのです。日本で一番の長寿の木と言われているのが屋久島の縄文杉で、樹齢がおよそ2,500年から2,700年と言われています。さらに、現在世界で一番の長寿の木と言われているのは樹齢がおよそ4,800年という途方もない年月を生き続けているのです。

これらの木々は自ら地を動くことをしないため、ただ無機的な物体がそこにあるだけと思われがちですが、日々少しずつ少しずつ成長を続け、生き続けているのです。私たち人間の「生」を遥かに凌ぐ木々の存在が、多くの生命を創り守り育てているのです。そんな木々との共存なくして私たちの「生」は繋ぎ続けていくことはできません。

壮大な地球の生命の中に生き続けている私たち人間は、一人一人が小さな命でしかないかもしれませんが、木を植えていく尊さを知ることにより、今を生きる力強さを確かなものとして、未来の人々に伝えていくことができるのではないかと思うのです。

広報あさひまち 2019年10月号より

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更新日:2019年10月16日