2018年3月_あれから7年

東日本大震災、七ヶ浜町追悼式に参加して

3月11日、午後2時46分。あの東日本大震災から7年目を迎えた、宮城県七ヶ浜町の追悼式が、一分間の黙から静かに始まりました。寺澤町長の式辞、各来賓の追悼の言葉、遺族代表の言葉、復興の誓いと続いていきました。

遺族の代表者は中学校の先生でありました。震災当時大きな揺れの中、生徒の安全確保に全力を尽くしておられましたが、家族に電話してもなかなか繋がらない状態が続き、矢も楯も堪らず上司の許可を得て、急ぎ我が家に向かったというのです。しかし被災直後の混乱の中、遅々として車も進まず、途中警察の方に戻るように指示され、やむなく近くの奥さんの実家に向かったそうであります。そこでも家族の連絡は入らず、翌日から避難所をまわり、ようやく娘さんと会えた喜びもつかの間、父親は足に怪我を負って病院に運ばれ、母親は津波に流され発見されなかったという、当時の切迫した状況が、会場に集まった多くの遺族の方々の涙を誘っておりました。

そして、七ヶ浜中2年の女子生徒による復興の誓い。当時小学2年生だった彼女は、父親を津波で亡くしたのですが、よくその意味が分からず、元気に小学校生活を送っていたそうです。しかし、上級学年になり震災が授業で取り上げられた時、父親はもういないんだという現実と当時の状況がよみがえり、辛く耐えられず「もう学校に行きたくない」と思ったそうです。それでも今は「将来困っている人たちの役に立てるようがんばっていくので、どうか天国のお父さん、見守っていてください」と立派な誓いの言葉を述べておりました。

震災から7年の月日が経ちました。人の悲しみというものは歳月が癒してくれるものではなく、いつまでも人の心に宿るものなのです。そのような中にあっても人々は前向きにがんばって生きようとする、そんな姿に胸の打たれた追悼式でありました。

広報あさひまち 2018年3月号より

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更新日:2019年03月29日