2018年11月_世界中の空気はつながっている
「人間は、食事は1カ月、水は3日間我慢できる。しかし空気が3分間滞ってしまうと生きてはいけない」。かつてこのように教えてくださった方がおりました。まさしくその通りで、人間が生きていく中で、最も重要なものの一つが「空気」であることは疑う余地はありません。「空気」、それ自体が私たちの目に見えることは決してなく、触れることもできない。感じることすらできない。しかし、私たち人間が生きるために必要不可欠なものであり、根源的な存在であります。
「ブナ林のきれいな空気の中で働き、一服すると疲れが早くとれる。空気を生み出す森や自然に感謝しなければならない」。そう感じた白川千代雄翁が「空気の恩恵を人間は忘れている。世界に先駆けてわが町に空気神社をつくろう」と提唱されたのが1973年。そして1988年、「空気神社設立奉賛会」が町民有志によって立ち上げられ、多くの方々の賛同を得ながら、民間の力で成し遂げられた空気神社の建立。その竣工式が、1990年に執り行われました。以来「空気の日」の制定、「地球にやさしい町宣言」さらに「空気に感謝する議会」等の変遷の中、「空気まつり」が毎年6月に開催されてきました。
このように、空気に感謝する気持ちと、チャレンジを怖れずやり遂げる先人たちの熱意が世代を超えて受け継がれ、提唱から45年を経た今年10月22日、日本を離れた韓国の地で開催された世界空気フォーラムの席上で「空気神社」の存在、「空気に感謝する」気持ちを世界に発信することができました。
「世界中の空気はつながっている」――。これは竣工式当時、立木小の6年生だった大井修さんが伝えたメッセージです。さらに「環境保全のためには、ぼくたち人間が努力しなければいけない」と。この小さな町からの発信は、世界の環境保全と恒久平和の推進のため、大きな飛躍となったものと思います。
広報あさひまち 2018年11月号より
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更新日:2019年03月29日