町長歳時記 2021年10月_秋の夜空に「のぼり花火」

想いは伝わる共感の輪

10月9日に開催された「のぼり花火大会」の翌日早朝、緑が丘公園に集まった20人ほどの若者たちが、飛び散った打ち上げ花火の紙片を黙々と拾い集めていました。

誰からも見られない。誰に見せようとしているものでもない。そんな隠れた、人目に触れぬ地道な行動こそが、彼らの活動の原点なのではないかと思われました。

新型コロナウイルス感染症が私たちの日常に影響を与え始めてから1年8か月。この間、感染症自体の病状は言うに及ばず、これを起因とする社会の閉塞感、さらに抑圧された精神への影響は、知らずしらずのうちに私たち一人ひとりの心を蝕んできました。そのような中「なんとか心に平安を、そして世の中に希望を」と、誰しもが心の奥底で願うようになっていたのかも知れません。

ここ数年毎年開かれていた若宮寺での寺フェスも三密を避ける感染症対策のため中止を余儀なくされてきました。主催の登坂尚高さんをはじめ彼を支える若者有志たちが取り組んだ「のぼり花火大会」が多くの地域の方々の賛同を得て、寄付協賛総額が191万円余り、さらに募金箱総額7万円を超え、総額なんと2百万円になんなんとする共感の輪を築き開催されました。

「笑あり涙あり、さまざまな想いが花火となって、10月9日、朝日町の夜空に打ち上がります。いつもの日常がもどりますこと、ワクワクするような非日常がこれからもおこりますように」そんな多くの人々の想いを乗せ、響屋大曲煙火株式会社による魂の花火が朝日町の秋の夜空に大輪の花を咲かせてくれました。町民の一人として深く感謝を申し上げたい、そんな想いでいっぱいであります。

毎朝6時、欠かさず時を告げる代々引き継がれてきた若宮寺の鐘の音。「毎朝の鐘を鳴らしながら祈っております」と言う登坂さんの言葉から町を愛する想いの原点を垣間見た思いです。

広報あさひまち 2021年10月号より

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更新日:2021年10月15日