町長歳時記 2024年1月_ていねいに生きる

一日一日をまごころと感謝を込めて生きる

あけましておめでとうございます。皆さまには輝かしい新年を迎えられましたこと、心からお慶び申し上げます。

今年は辰年。辞書によりますと辰は「振るう」という文字に由来しており、自然万物が振動し、草木が成長して活力が旺盛になる状態を表しているということだそうです。人も社会も世界全体も日々成長し、世界中が活力に満ち明るく楽しく幸せな生活を送ることができる、そんな一年となりますことを心から祈っております。

今年は閏年。4年に一度だけ一日が多く366日を与えられた一年となります。暦の関係でそのようになっているのかもしれませんが、一日の大切さを考えさせられる年でもあります。

ノートルダム清心学園理事長であられたシスター、故渡辺和子氏が言われた言葉の中に、「ていねいに生きる」という言葉がありました。江戸時代、商売も繁盛していた商人の主人が、寝たきりになった妻の下の世話を他人には任せず、毎回仕事の合間を縫って自分でしていたということでした。その様子を問われた主人は「一回一回が仕始めで、仕納めでございます」と答えたそうです。毎回を「始めの一歩」として新鮮な気持ちで行い、もしかすると、これが最後になるかもしれないと心して、ていねいに済ませていたというのです。

「ていねいに生きる」とは、一日一日をまごころと感謝を込めて生きるということではないでしょうか。それは見返りを求めない「無償の愛」の積み重ねであると思います。

一つひとつ丁寧に積み上げられた「無償の愛」の優しさは、私たち人間の尊い生きる力となり、私たち人類にとって力強い道標となってくれることと思います。

世界が平和でありますように。そして皆さまにとりまして幸せ多い一年でありますよう、心からお祈り申し上げ、年頭のあいさつといたします。

広報あさひまち 2024年1月号より

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更新日：2023年12月28日