町長歳時記 2026年6月_激変の自然界が問う
真の人間性が授かる命を救う
5月31日(日曜日)に放送されたNHKスペシャル『ヒグマ〜異変の海に生きる〜』を見て、しばし考えさせられるところがありました。
所は北海道。世界自然遺産に指定されている知床半島。オホーツク海に面した雄大な自然に、ひたひたと忍び寄る環境の変化。そこに生息するヒグマを追った記録映像に、静かなそして深い衝撃を受けました。
急速に進む地球温暖化により、オホーツク海を覆うはずの流氷がなかなか現れなかったと言う。流氷による植物プランクトンがもたらす海の恵みの激変が、生態系の頂点に立つヒグマにも深刻な影響を及ぼしています。
海の激変のみならず、陸上における異変も深刻であると言う。冬場の寒さに耐え切れず、越冬もできなかったエゾシカが、温暖化によりその命を存え、大量に繁殖している。そして冬眠から覚めたヒグマが食するであろう野の草々を、ほとんど平らげてしまう。
急激に忍び寄る環境の激変が、カラフトマスや鮭の遡上を阻み、温暖な海に生息するはずのぶりが、北海の海を回遊し始めている。
この大自然の営みの変化が、ただ自然界の激変として傍観されるものではないと身に染みて感じているのは、私一人ではないと思います。
コロナ禍以降の出生児の激減は、我が町のみならず、県内そして日本全国に渡る深刻な問題であります。
授かる命が遠のく現実。それは人間界のみならず、全ての生きとし生けるものが直面し、顕在化してきている現実の証ではないかと思われてなりませんでした。
人間の驕りが自然界を通して警鐘を鳴らしています。この人間の慢心がこの世を覆いつくすか、あるいは、必死に改善しようとする真の人間性がこの世を救うか、今がその分岐点であると思われてならないのです。
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更新日:2026年06月16日