町長歳時記 2026年3月_Here and Now

あなたは今を生きている

「心に深い傷を負った時、私たちはどう生きて行けばよいのか」

東日本大震災が発生してから今年で15年目になります。被災された多くの方々は、この15年の時の流れを、どのように見つめ、捉え、暮らして来られたのでしょう。また同じ時を生きている私たちは、被災地への思いを純粋につなぎ留めて来ることができたのでしょうか。15年の年月が私たちに何を投げかけているのでしょう。

心の痛みや傷跡は、長い時の流れの中で徐々に癒されて来るものだろうと、私も思っておりました。

しかし人間の心の傷や痛みは、単純にそうなるものではないということを、精神科医であり福島県相馬市にある「メンタルクリニックなごみ」院長である蟻塚亮二先生のお話から知ることができました。

先生が福島に来る前、沖縄で勤めておられた時のこと。すでに終戦から何十年も経過しておりました。そこにご高齢の方々が、不眠症等を訴えられ、受診に来られたと言うのです。どの方も同じように、脳の潜在意識下の中に閉じ込められていた戦争時の辛い苦しい思いが突如現れ、眠ることもできなくなり、体調に異変を来してしまったというのです。これはPTSD(心的外傷後ストレス障害)の発症が原因であったと突き止められました。これらと全く同じことが、東日本大震災の被災地でも確認されているのです。

「人は絶望の淵に立たされたその瞬間にも生きている限り希望を見出せる」これはホロコーストを生き延びたオーストリアの精神科医ヴィクトール・フランクルの思想の中心的なテーマです。また彼は「今生きていることに価値があるのだ」とも説いています。

「あなたは今を生きている」と「現在を一生懸命、肯定する」ことにより、「人には乗り越えていける力が、ある」と蟻塚先生は深い思いを込めて、力強く言っておられます。

広報あさひまち 2026年3月号より

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更新日:2026年03月16日