6月20日 高田山ブナの森探索会
高田区が主催する「高田山ブナの森探索会」が平成22年6月20日開催され、町内外の約30人がさわやかな森林浴を楽しみました。
この探索会は、住んでいる地域のすぐ近くにある里山の魅力を感じてもらおうと同区が一昨年初めて開催したもので、今回で3回目。「自然(植生)」・「景観」・「歴史」など見どころがたくさん詰まったコースを約2時間30分かけて探索しました。
高田区は15世帯、39人が暮らす小さな集落ですが、今回開催した「ぶなの森探索会」をはじめとして、「ホタル観賞会」や「メダカの保全会」、そして「俳句会」など、地区の行事は豊富で多彩。大江町からのある参加者は「地区の方々の熱意が伝わるイベントでした。気持ちいい汗を流すことができました」と語っていました。

出発直前、朝から降り続けていた雨があがり、晴れやかな気分でスタート

探索路入り口にはツリガネツツジが咲いていました

前半はスギの林が続きます
同行した方の話によれば、この一帯は区の所有で、広さは30ヘクタールほど約25年~30年前に地区の方々が植林したものだそうです
(現在は森林組合に管理を委託しています)

途中見つけたホオノキの幼木 30センチほどの大きな葉が特徴です

梨の古木がシンボルツリーとしてそびえ立つ「梨の木平」で小休止
佐竹庄吉前区長がこの木にまつわるエピソードを披露しました
ちなみに、背後を振り返ると…

スギの木がそそり立っています

「梨の木平」を過ぎると、景色がスギからブナに一変しました

先に進むと、「キハダ」の木が倒れていました
外樹皮をめくると、その名の通り鮮やかな黄色の内樹皮が現れました
これは「黄檗(オウバク)」という生薬で、整腸剤など様々な漢方成分を持つほか、黄色の染料として昔から重宝されてきたそうです

体に良いことを聞き、少し口に入れてみる参加者
「良薬口に苦し」ということですね

またとない機会に、多くの方が樹皮を持ち帰りました

こんなに大きいの大丈夫?

ブナに囲まれて小休止

さらに少し進んだ先にあったのが、昔の「炭焼き場」跡
最年長の佐竹昭一さん(高田)が次のようにその歴史を教えてくれました
「第2次大戦末期、軍需によりこの一帯のブナの切り出しが行われましたが、軍需品として使用できない幹以外の部分は炭に加工して有効活用されましたこの場所はその名残なんです。この話を聞けば、このあたりのブナが若い(細い)のがわかるでしょう」
と昔を振り返るように語りました

付近の地面を少し削ると、このような炭がたくさん出てきました

炭焼き場跡の先にある東展望台から見た宮宿地区の眺望
出発直前まで降り続いていた雨のため、残念ながら霧がかかっていました

反対側の西展望台からの眺望も同様
晴れた日には自然観のほかに、朝日連峰が一望できます

西展望台の案内表示板にはクマの爪痕がありました

ここは地獄沼と呼ばれる場所です
ちなみに水分はありません

少し進んで、参加者で記念撮影を行い…

ブナ林の中で昼食

見上げると、一面が緑のカーテンに包まれていました

さて、ここから帰路
馬の背中のような尾根がしばらく続きました
この尾根は高田と長沼の境界であるほか、植生の面でもブナ(高田側)とナラ(長沼側)の境界でした
あくまで素人の意見ですが、自然って本当に不思議ですね

急勾配につづら折りの道も…

6月でも足元は枯葉
クッションの役割を果たしてくれました

ユニークな形?
皆さんが失笑していました…

葉っぱも…(笑)

帰路の一番の見どころ
12本の株立ちのナラ
このあと、まもなく出口に到着しました

出口付近、日差しを浴びる新緑の紅葉がきれいでした
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更新日:2019年03月29日