3月15日 町内に残る江戸時代の古雛たち「朝日町のひなかざり展」

 町内に残る江戸時代の古雛を一堂に集めて展示する「朝日町のひなかざり展」が平成24年3月15日から26日まで「あさひ旅のココロ館」で開催されました。

 町内6つの家庭からお借りした「元禄雛」「古今雛」など数十体を展示。村山地域7市7町による「めでためでた♪花のやまがた観光圏推進協議会」が進める「やまがた雛のみちスタンプラリー」の一環ということもあり、県内外からお客様が訪れました。

 23日から26日にかけては、「池坊朝日町研究会ミニ社中展」も同会場で開催。みずみずしい生け花が古雛に彩を添えてくれました。

紅花交易とお雛さま

 雛の多くは、江戸時代以降、北前船と最上川舟運によって上方(京都)から伝来したものと伝えられています。

 江戸時代、紅花の一大産地だった山形。当時の紅花はとても高価で取引され、巨万の富を築いた豪商が数多く現れました。今回展示している古雛は、こうした紅花商人たちが京都から山形に戻る際、「帰り荷」として持ち込んだ上方文化の一つで、現在も県内各地の旧家などで大切に保管されています。

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朝日町のひなかざり展の様子

「朝日町のひなかざり展」にて表情豊かな古雛を眺める来訪者たちの写真

表情豊かな古雛を眺める来訪者

「朝日町のひなかざり展」にて展示される元禄雛の写真

「元禄雛」

元禄雛とは、江戸時代初期~中期の元禄(1688~1703)年間に作られたもので、男雛の頭(かしら)は冠と一体の木彫です。女雛の天冠(てんかん)は この時代には無く、享保時代の頃より置くようになりました

朝日町のひなかざり展にて展示される古今雛の写真

「古今雛」

古今雛は、江戸時代の明和・安永年間(1764~1781)に誕生したもの。

女雛の宝冠は、たくさんの飾り物でにぎやか。衣装も金糸や色糸の刺繍があり、全体的に豪華な作りが特徴です

朝日町のひなかざり展にて展示される五人囃子の写真

「五人囃子」

「五人囃子」は、古今雛が定着した頃、添え雛として登壇したものといわれています

本品については、衣装の紅縮緬(べにちりめん)地に刺繍が施され、表情はかわいい童顔です

朝日町のひなかざり展にて展示される武田人形の写真

「武田人形」

大阪道頓堀の人形浄瑠璃「竹田座」の人形にヒントをえて作られたものです

への字にまげた口、つり目や眉など歌舞伎特有の表情で、肢体をひねった動きのある容姿をあらわしています

静かに座るお内裏様と対照的に動きのあるのが特徴で、格狭間のある黒塗りの上に据えられています

朝日町のひなかざり展にて展示される玩具人形の写真

「玩具人形」

朝日町近辺に持ち込まれたのは、京都の伏見人形、福島の三春人形、仙台の堤人形、米沢の相良人形、花巻の花巻人形、秋田の八橋人形など といわれています

立派なお雛さまを求めることができたのは、経済的に豊かな一握りの家だけで、庶民の間ではこうした人形が一般的でした

朝日町のひなかざり展にて展示される朝日池坊研究会の皆さんによる生花の写真1

23日からは、朝日池坊研究会の皆さんによる生花も展示

朝日町のひなかざり展にて展示される朝日池坊研究会の皆さんによる生花の写真2

みずみずしい花々が古雛に彩を添えてくれました

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更新日:2019年03月29日