7月17日 「上総之島(かずさのしま)」が新たに誕生 大沼の浮島「島まつり」
大沼の浮島伝統の「島まつり」が7月17日、同所で行われました。
白鳳9年(681年)、山岳修験行者、役小角(えんのおづぬ)によって発見された「大沼の浮島」。その後、弟子の覚道(かくどう)によって浮嶋稲荷神社が建立されて以来、祈祷所として大江家、最上家など歴代の領主より保護を受けされてきました。村全体が幕府の朱印地(注釈1)になった江戸時代以降は、徳川将軍家の祈祷所として同家の安泰を祈願するとともに、別当(注釈2)である大行院は6年に一度(丑年と未年)、歴代の将軍に謁見して御守札を献上し、時服(注釈3)を拝領するのが通例でした。
大沼の浮島は沼に浮かぶ大小様々な「島」がシンボルですが、「島まつり」とは年に一度湖畔から新たに「島」を切り出す神事で、今年は新しい島を「上総之島(かずさのしま)」と同神社の宮司が命名。その後、鈴木町長がその場で揮ごうした木製の札が新しい島に立てられ、氏子らの手により湖面中央に浮かべられました。
(注釈1) 朱印地…江戸時代に幕府・大名より神社・寺院の領地(寺社領)として安堵(領有権の承認・確認)された土地のこと
(注釈2) 別当…寺社で執務を統括する者
(注釈3) 時服…朝廷や将軍などから賜る衣服
関連リンク
「島まつり」の様子
大きな杉の木が立ち並ぶ浮島稲荷神社の境内
まつりは沼の湖畔で行われました
浮島稲荷神社宮司によるお祓いに頭を傾ける地元大沼地区の方々
来賓として玉串を捧げる鈴木町長
浮島雅楽保存会による雅楽が厳かな雰囲気を演出します
篳篥(ひちりき/左)や龍笛(りゅうてき/右)…
笙(しょう)といった雅楽の楽器
どれも音を出すのがとても難しく、演奏できるようになるまでかなりの時間を要したそうです
今年の吉方位は南南東とのことで、現地から見たこの方位にある旧国名として、新しい島を「上総之島」と命名
鈴木町長が筆を持ち揮ごうしました
その後、新しく誕生した島にこの木札が立てられ…
氏子らの手により移動
沼の中央に浮かべられました
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更新日:2019年03月29日