9月16日 西原区開村40周年記念祝賀会
平成25年9月16日、西原地区で開村40周年の節目を祝う催しが行われ、区民約50人がこれまでの歩みを振り返りました。
18日現在で16世帯、64人が暮らす西原地区。その歴史は40年前、一ツ沢地区住民の集団移転先として団地が造成されたことがはじまりです。
一ツ沢地区とは、立木地区から南西におよそ5キロ、朝日川の支流・タバネ沢沿いにある、李平(すももだいら)、堰沢(せきさわ)、萱野(かやの)の3集落の総称を言います。昭和30年代後半には36世帯、250人以上が住んでいたものの、40年代に入ると生活により便利な場所を求めて、離村者が著しく増加。特に山形市や天童市、寒河江市など町外への転出が相次ぎました。
46年、国の過疎対策の一環で地区が「要移転地域」に指定されると、町は人口流出を少しでも食い止めるため、町中心部の宮宿地内に住宅団地を整備し、集団移転を推進します。こうしてできたのが西原地区で、当時一ツ沢地区に住んでいた25世帯のうち、17世帯が移住(注釈)。昭和49年(1974年)1月には地区の開村式が盛大に行われました。
「今年は区ができてから40年の節目の年。区の成り立ちや歩みを振り返るいい機会でした」と語るのは、同区の渡辺勇一区長。3月の区総会で記念行事を提案したところ、多くの区民が賛同し開催が決定。その後、町政策推進課地域振興対策室のサポートを受けながら準備を進めてきました。
この日のプログラムは「西原区開村40周年記念事業」と銘打ち、2部構成の内容。午前中の第一部は「里帰り」企画として、ふるさと一ツ沢地区を訪問。区民13人が旧立木小学校一ツ沢分校跡地や地区内の3集落に足を運び、昔の生活を懐かしみました。第2部は地区の敬老会を兼ねた行事として午後から公民館で行われ、区民約50人が出席。閉村当時の一ツ沢地区や、開村当時の西原地区の写真をまとめた映像を鑑賞し、区の歩みを振り返るとともに、新たな歴史の第一歩を刻みました。
(注釈)西原地区への移転者以外は、山形市や天童市、寒河江市などに転出。全世帯の移転が決まった48年10月には一ツ沢地区の閉村式が行われた。
一ツ沢地区の成り立ち
移転記念誌「ひとつざわ」によると、江戸時代の元禄期(1688~1704)に栄えていた朝日銀山の採石夫たちが住みつき、狩りやわずかばかりの耕地で暮らしていた。文化文政期(1804~1830)頃から出羽三山信仰が広まり、置賜地域からの当地へ向かう道者(修行者)の通路として賑わった。特に萱野には旅館もあり、三山繁盛時代は道者からの収入や雑事で仕事も多かったと思われる。しかし、三山信仰の衰微とともに収入も減少。夏は農作業と山菜採り、冬は伐木・炭焼きなどで暮らしていた。
【朝日町史下巻より】

16日午前8時
公民館にうかがうと、こんな張り紙がありました
その後、2台の車にわかれて、区民13人が一ツ沢地区を目指しました

公民館を出発後約30分で到着
道路わきに車を停めて、一行が最初に目指したのは…

旧立木小学校一ツ沢分校の跡地
車を停めた場所(李平)から歩いて約3分
校舎跡地を示す石碑が立っていました

参加者で記念撮影

校舎前には園庭があったというものの、閉校からすでに40年が経過
大量の植物が繁茂しています
鉄棒などの遊具だけが、当時の面影を物語っていました
ちなみに、園庭の大きさは約15メートル四方
「園庭とはいっても、走り始めたらすぐカーブ。走るというか、回ってばかりだったな…」
ある一人は小学校時代をこう振り返っていました

ブランコは大木が覆っていました

それはイチョウの木。園庭のシンボルツリーだったのかもしれません

こちらは、分校のある場所から
さらに2キロほど奥に進んだ萱野集落
3つの集落で最も小さく、4世帯が生活していたそうです

出羽三山信仰を物語る石碑
江戸時代の文政年間(1818~1830)の建立とのしるしがありました

それぞれの場所で当時の様子を解説してくれたのは30代前半まで一ツ沢地区で生活していた阿部今朝雄さん
常盤地内にあった旧西五百川中学校まで通っていた中学生時代に関しては、「毎朝5時半頃に家を出ていた。そうしないと間に合わないからね。当時はそれが当たり前と思っていたが、今振り返るとよく通っていたもんだ…」と笑みを浮かべていました

午後は公民館で地区の敬老会を兼ねた、開村記念祝賀会

大人と子ども、みんなで餅をつきました

会が始まると…

まず、渡辺区長があいさつ
この日を迎えるまでの経過などを振り返るとともに、区民の協力に感謝の言葉を述べました

鈴木町長も来賓で招かれ、あいさつを述べました

その後、昔の写真がスクリーンに映し出されると…

懐かしさに目を輝かせる区民の皆さん
ここでも阿部今朝雄さんが補足の言葉を添えました

40周年を一つの節目として、新たな一歩を踏み出した西原地区の皆さん
最後に写真を撮影し、記念としました
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更新日:2019年03月29日