町の概要
自然
本町は、山形県の中央部に位置し、磐梯 朝日国立公園の主峰・大朝日岳の東縁山麓 地域にあります。最上川が町域の南北を約21キロメートルにわたって蛇行北流し、国立公園をはじめとする原生林野が町土の73%ほどを占める、自然環境の豊かな町です。
最上川の両岸に沿った河岸段丘は、特産のりんごをはじめとする果樹・作物の栽培に適した肥沃な土地です。
気候は内陸性型から夏は蒸し暑い日中・涼しい夜間が多く、冬は寒い日の多い積雪地帯で、気温比較差や寒暖差が大きく、高品質な果実の栽培に好適とされる、四季をはっきりと実感できる気象環境となっています。
町の面積は196.81平方キロメートルで、東西に25キロメートル南北に21キロメートルの東西に長く伸びた地形となっています。南西部は、東北のアルプスといわれる朝日連峰の大朝日岳(1,871メートル)や小朝日岳(1,648メートル)、そして南東部は白鷹山地に囲まれており、ブナ原生林などの豊かな自然資源に恵まれています。
朝日連峰の主峰「大朝日岳(1,871メートル)」
歴史と文化
本町に人が住み始めたのは非常に古く、歴史的にわが国で最初に旧石器が発見された大隅遺跡や、その後にも石器が発見された小松野遺跡などから、洪積世末期の2万年前にはすでに旧石器人が住んでいたと推定されています。
奈良時代に入ると、朝日岳などの山岳信仰の隆盛とともに多くの集落が発達しました。中でも、大沼の「浮嶋稲荷神社」は、寒河江大江氏や山形最上氏の尊崇厚く祈願所として加護され、その後も歴代徳川幕府の祈願所として崇拝されました。明治22年の町村制施行により、東五百川村・西五百川村・大谷村が誕生し、昭和3年には東五百川村が宮宿町。昭和29年には、西五百川村・宮宿町・大谷村の1町2カ村が合併し、今日の朝日町となっています。
文化財では、常盤地区に国指定重要文化財「佐竹家住宅」があります。保存のよい江戸時代中期の上層農家の例として貴重な民家です。宮宿の「豊龍神社」境内にある樹齢約千年の「大スギ」が県指定天然記念物、平安後期に造顕されたものと考えられる新宿の「薬師如来立像」と明治15年に建てられた八ツ沼の木造3階建校舎「旧西五百川小学校三中分校」が県指定有形文化財、八ツ沼と大谷に伝わる「角田流獅子踊り」が県指定無形民俗文化財となっています。また、湖上に島が浮遊する神秘の沼として古来より注目される「大沼の浮島」は、大正14年10月に国の名勝に指定され観光スポットとなっています。
人口と集落
町の人口は、昭和30年の16,615人をピークにその後は減少を続けています。平成22年には7,856人(国勢調査)となり、55年の間に8,759人、52.7%の大幅な減少となっています。平成元年度以降は、社会減に加えて自然減による人口減少が加速傾向にあります。集落は、最上川・朝日川・送橋川・大谷川などの河川沿いに55の集落が散在しています。住宅団地や集合住宅の整備により人口の集積が進みつつありますが、16の辺地集落を数え、さらに10世帯の集落から170世帯ほどの集落があるなど、効率的な行政サービスの提供やその機能を果たす上で、さまざまな課題を抱えています。
高齢者対策
本町の高齢化は著しく進み、平成26年4月時点の65歳以上の高齢者は2,800人、総人口の36.8%で、県内で2番目に高い率となっています。これは全国25.1%(平成25年10月)の約1.5倍になっており、上昇傾向は今後も続くものと想定されます。一人暮らし高齢者は259人、高齢者世帯は537世帯、ねたきり高齢者は46人、認知症高齢者は100人となっており、在宅福祉サービスの充実を図ることが課題となっています。平成17年度にデイサービス、ショートスティの増床及びグループホームの参入、平成19年に民間事業者によるデイサービスセンター等、さらに平成26年度には新たなデイサービス開設等の基盤整備が図られています。平成18年4月には地域包括支援センターを設置し、介護予防事業を展開すると同時に、圧倒的に多い元気な高齢者の福祉対策として元気クラブ事業の実施を推進しています。また、シルバー人材センターなどを組織し、積極的に社会参加を促すことを基本とした施策を推進しています。
産業
産業の就業構造は、第1次産業就業比率の減少、第2・第3次産業就業者の漸増で推移しています。これまで、農業部門ではりんご生産を中心とした果樹栽培を基幹経営作目として位置づけ、生産性向上に努めてきました。その努力の結果、りんご生産は飛躍的に伸び、品質においては中央市場で日本一の銘柄を確立しています。平成18年の農業産出額は、31億5,000万円(山形県農林水産統計年報)となっています。一方、工業部門では、従業員4人以上が13事業所・総数462人、製造品出荷額54億2,324万円(平成24年工業統計調査)となっています。また商業部門では、商店数90店、従業員数338人、商品販売額は52億762万円(平成24年経済センサス-活動調査)となっています。地域の持続的な発展のためには、自立した地域産業の確立が不可欠です。こうした観点から、りんごづくりなど地域の特性を活かした農業の産地力の強化、まちに活力を生み出す産業の創出、地域の宝物を活用した交流・観光の推進にむけた施策を展開し、産業力の向上をめざしています。
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〒990-1442
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更新日:2019年03月29日