令和2年度施政方針

令和2年3月定例会

  • はじめに
  • 令和2年度の町政運営の基本方針
  • 令和2年度当初予算
    • 技・モノ・心が引き継がれ、人が集まるまち【産業経済】
    • ふるさとを愛し、みんなが学び合い、育て合うまち【教育文化】
    • いつまでも健康に暮らせる、思いやりあふれるまち【健康福祉】
    • 豊かな自然を守り、安全で快適な住みよいまち【生活環境】
    • 地域を思う一人ひとりがつながり、みんなで支え合うまち【地域づくり】
    • 町民と行政が相互に信頼できるまち【まちの経営方針】
  • 最後に
  • 施政方針とは

 本日、朝日町議会3月定例会の開会にあたり、議員各位におかれましては、町政の発展に日頃からご尽力いただいておりますことに対し、感謝を申し上げます。ここに、令和2年度当初予算をはじめ、重要案件のご審議をお願いするに当たり、町政に取り組む所信の一端を申し述べ、議員各位並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに

はじめに、この一年間の出来事を振り返りたいと存じます。

昨年は、5月1日に天皇陛下の皇位継承が行われ、国民全体が祝賀ムードに包まれる中、「令和」という新しい時代を迎えました。

当町におきましては、特に観光分野で転換期となる一年だったように感じるところであります。Asahi自然観につきましては、オープンから30周年を迎え、10月から11月にかけて記念イベントを開催しました。この節目を機に、ホテル等の大規模改修を実施する予定でありましたが、まさに事業に着手しようとしていた矢先、りんご温泉の問題が発生しました。町民の皆さんから存続に対する熱烈な声が寄せられ、町と議会が一致協力して対応した結果、3月1日、実質的に町による経営の下で、再スタートを切ったところであります。

昨年は訪日外国人観光客への対応についても取り組みを拡大し、まさに「インバウンド元年」となりました。昨年5月以降、台湾からの旅行客を積極的に受け入れたほか、2月からは「インバウンド推進員」として台湾出身の「林以真(りん いしん)」さんを委嘱し、外国人観光客の受入れ体制や情報発信を強化したところであります。

また、公共施設の大規模改修等に集中して取り組んだ一年でもありました。町内小中学校へのエアコン設置をはじめ、創遊館の空調設備改修、町立病院の大規模改修、防災備蓄倉庫建設等が重なり、当初予算では過去30年間で4番目に大きな規模となりました。いずれの事業も完了し、環境改善等が図られたところでございます。

自然災害等に関しましては、10月に発生した台風19号により、6年ぶりとなる避難勧告を下芦沢、立木の両地区に発令いたしました。大きな被害が出ることもなく、高齢者等が安心して避難できたことは、避難情報の伝達等に協力いただいた区長の皆様方、民生児童委員の皆さんの尽力によるものと感謝申し上げるところであります。

12月以降については記録的な暖冬、小雪となり、ほぼ雪かきいらずの冬でありましたが、本年の農作物への影響が懸念されるところであります。当町に限ってみれば、年間を通じて穏やかな一年だったように感じるところであります。

新型コロナウイルスへの対応

さて、今日の社会情勢を見ますと、新型コロナウイルスによる混乱が世界中に広がっております。国内におきましても、スポーツを含めた各種イベントが相次いで延期、中止となっているほか、全国の公立学校が急きょ臨時休校となり、学校、家庭、行政、そして給食、スクールバス等関連業者についても、予期せぬ対応に追われている状況であります。さらに、商業施設等についても臨時休業や営業時間を短縮するなど、社会の様々な面で影響が出ており、人や物流の停滞による消費の落ち込み、経済的な打撃は、東日本大震災に匹敵するといった見方も出ているほどであります。

当町としましては、2月28日午前8時30分に対策本部を立ち上げ、各種情報収集にあたっているところであります。今日現在、山形県におきましては、ウイルス感染者こそ出ていないものの、町内でも、主に製造業で、海外からの物流の停滞で部品が調達できないなどの影響が出始めております。また、観光面では、海外からのツアー客に複数のキャンセルが出ているほか、感染予防のため各種会合等を自粛せざるを得ない状況になっており、送別会シーズンの今、飲食業者への影響が避けられない状況となっております。

ウイルス感染が宮城県、新潟県といった隣県にまで迫るなど、状況は日々刻々と変化し、先行きは不透明であります。感染情報を含め、国、県の動向等につきましては、引き続き注視していく所存であります。

チャレンジ・つながり・希望 ~町民が活躍し笑顔あふれるまちづくり~

当町の現状を見ますと、町が抱える最重要課題は、何と申しましても人口減少であります。顧みれば、町長就任時に、「人口流出に歯止めをかけよう、何とかこの町を良くしよう、少しでも住みやすい町をつくりたい」という一心から、高い志をもって町政運営に取り組むことを決心いたしましたが、多くの自治体と同様、簡単には歯止めがかからない状況にあります。

しかし、そうした厳しい状況下にあっても、まちづくりの活力を維持し、町民の幸せを創造していくことが、町政のかじ取りを担わせていただいている私の責務であると認識しております。「人口規模は小さくても、自分の夢や希望に向かって、また、元気なまちをつくるために、積極的に行動する人、つまり『希望活動人口』の密度を高めていくことで、まちを元気にしたい」――。そのように考えるものであります。

町はこのほど「第2期朝日町まち・ひと・しごと創生総合戦略」として、令和2年度から令和6年度までの5年間における人口減少と少子高齢化対策、町の活力を維持するための施策に特化した計画をまとめました。詳細につきましては会期中の議員全員協議会でご説明申し上げる予定ですが、本計画につきましても「希望活動人口」の考え方が根底にあります。将来に対し、夢や希望を持つ人たちを増やすことにより、いつまでも元気な朝日町を次の世代につなげていくものであります。

「夢なき者に理想なし。理想なき者に計画なし。計画なき者に実行なし。実行なき者に成功なし。故に、夢なき者には成功なし」とは、幕末の志士・吉田松陰の言葉であります。希望や夢を持つことが今も昔も成功の第一歩となるのです。

今年7月にはいよいよ「東京2020オリンピック、パラリンピック競技大会」が開幕します。私たちには想像もつかないトレーニングを積み重ねた、一握りのアスリートだけが立つことのできる挑戦の舞台ですが、選手たちがそこに至るまでの道のりは、これまで朝日町が歩んできた軌跡とも重なります。つまり、「チャンスがあるからチャレンジするのではない。チャレンジするからチャンスが生まれる」――。こう思うのです。

ふじの無袋栽培、風土に根差したワインづくり、空気神社の建立など、このチャレンジ精神こそ朝日町民DNA、つまり受け継がれる心意気であり、まちの未来を築く町民の宝であります。こうした様々なチャレンジを振り返り、その良さを学び自らのものとすること、つまり、「チャレンジの輪のつながり」が、また新たなチャレンジの芽を育み、町の魅力アップや地域課題の解決につながるものであります。

社会情勢がめまぐるしく変化する状況のなかではございますが、令和2年度につきましても、やる気と挑戦の気持ちをもって、町が直面する課題の解決や町民の皆さんの幸せづくりにチャレンジしていく所存でございます。

令和2年度の町政運営の基本方針

平成29年度策定した第6次朝日町総合発展計画では、目指す将来像に「チャレンジ・つながり・希望 ~町民が活躍し笑顔あふれるまち~」を掲げ、特に重視すべき柱として、次の5本の基本目標とそれを実現させるための「まちの経営方針」を定めました。

1.技・モノ・心が引き継がれ、人が集まるまち【産業経済】

  1. 農業
  2. 仕事の確保(商工業)
  3. 交流・観光

2.ふるさとを愛し、みんなが学び合い、育て合うまち【教育文化】

  1. 子育て
  2. 学校教育
  3. 生涯学習【スポーツ・文化】

3.いつまでも健康に暮らせる、思いやりあふれるまち【健康福祉】

  1. 健康増進
  2. 医療・福祉

4.豊かな自然を守り、安全で快適な住みよいまち【生活環境】

  1. 住まい
  2. 交通
  3. 環境
  4. 防災

5.地域を思う一人ひとりがつながり、みんなで支え合うまち【地域づくり】

  1. 地区づくり活動
  2. まちのにぎわい・元気づくり

町民と行政が相互に信頼できるまち【まちの経営方針】

  1. 町民と行政の協働
  2. 行財政経営

令和2年度につきましては、「第6次朝日町総合発展計画の3年目として、町民が主体となってチャレンジの輪がつながるとともに、第2期朝日町まち・ひと・しごと創生総合戦略の達成に向けて取り組み、町民が活躍し笑顔あふれるまちをつくる」ことを基本方針とし、町政運営に取り組んでまいります。

令和2年度当初予算

令和2年度当初予算につきましては、実施計画の基本方針に基づき、「第6次朝日町総合発展計画」及び、このほど取りまとめた「第2期朝日町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を着実に推進するべく、編成したところであります。また、令和としては初めての編成でもあることから、新しい時代に向けて、例年以上にメリハリを利かせるとともに、事業の選択と集中を心がけたところであります。

一方では、財政の健全性確保を目的として、町債発行額の大幅抑制、基金の有効活用をはじめとした行財政改革、事務改善にも努めております。さらには「町長と語ろう」でいただいた声に対しても十分配慮させていただいたところであります。

以上の基本的な考えに基づき、第6次朝日町総合発展計画の5つの基本目標と、まちの経営方針に沿って実施するプロジェクトにつきまして、詳細をご説明いたします。

技・モノ・心が引き継がれ、人が集まるまち【産業経済】

第1の目標であります、「技・モノ・心が引き継がれ、人が集まるまち」、産業経済分野につきまして、3つのプロジェクトを申し上げます。

1つ目は農業分野であります。

このたび策定しました「朝日町りんご産地振興計画」の初年度として、高品質りんご生産緊急対策のわい化促進事業を継続して実施するとともに、輸出事業についても推進し、ブランド確立の取り組みを強化し、GI取得を目指してまいります。昨今、県内で被害が拡大している黒星病につきましても、別途緊急対策を実施し、被害を最小限にとどめるよう努めてまいります。

りんご以外の農作物につきましても、「チャレンジファーマー応援事業」や「欧州系ワイン用ぶどう栽培支援事業」「ブランド米生産促進補助」などを通じ、米や果物、園芸作物など多様な農業にチャレンジできる環境を整備します。

また、これまでの農業の担い手確保対策に加え、「電動アシスト付剪定ハサミ整備支援事業」を実施し、それぞれの立場や年齢層に寄り添った支援により、多様な担い手確保の取り組みを推進します。

農業生産基盤を維持するための取組みとしては、農道や用水路の整備等に対する補助を継続して実施するほか、ため池ハザードマップの作成に取り組み、耕地災害等の防止に努めます。近年被害が顕在化している有害鳥獣対策については、国、県の補助事業を有効活用しながら取り組みを進めてまいります。

2つ目は仕事の確保、商工業分野であります。

昨今の雇用情勢の変化により、国内全体で人手不足が深刻化しており、当町におきましても「働き手の確保」がこの分野における最重要課題となっています。

こうした状況の中、既存企業の支援につきましては、「産業立地促進奨励金」「企業の魅力アップ就業補助金」等により、引き続き設備投資、人材確保を支援するほか、新たに雇用対策に関する協議の場を立ち上げ、課題解決に取り組みます。

3つ目は交流・観光分野であります。

昨年来、観光分野の最重要課題として位置付けてきたりんご温泉の存続対策につきましては、このほど町が有限会社地球耕望の全株式を取得し、3月1日、新たな体制の下でスタートを切ったところであります。土地と建物については、令和2年度に取得することとし、名実ともに町が実質的な経営主体となります。今後は町民の皆さんが安心して利用できるよう管理運営に努めてまいります。

一方、りんご温泉とともにもう一つの最重要課題である朝日自然観および関連施設の大規模改修につきましては、りんご温泉との連携やすみ分けを考慮しながら進めてまいります。

また、拡大するインバウンド市場への対応につきましては、台湾出身の地域おこし協力隊員の配置、総合的な誘客・情報発信業務の委託、旅行者の交通費に対する補助等通じて外国人観光客の取り込みによる交流人口の増加と経済の活性化をめざしてまいります。

このほか、平成23年度に策定した「朝日町観光のまちづくり計画」の見直しを行い、時代に即したビジョンや観光施設のあり方等、観光政策を新たに策定いたします。

なお、令和2年度につきましては、空気神社が建立30周年を迎えます。空気神社関連の環境整備や記念イベントを通じ、建立に尽力された方々の想いを振り返るとともに観光資源としての魅力発信に努めます。

ふるさとを愛し、みんなが学び合い、育て合うまち【教育文化】

第2の目標であります、「ふるさとを愛し、みんなが学び合い、育て合うまち」、教育文化分野につきまして、3つのプロジェクトを申し上げます。

1つ目は子育て分野であります。

妊娠・出産期から子育て期までの健康を確保し、不安や負担を軽減する取り組みとして、妊産婦の健診教室、相談会等を継続してまいります。医療費の無料化につきましては、令和元年度から対象となる年齢層を高校生までに引き上げており、継続して子育て世代のさらなる負担軽減を図ってまいります。

数年前から取り組んできた緑が丘公園の改修事業につきましては、令和2年度、いよいよ広場整備に入ります。完成後の一般開放は令和3年4月を予定し、子育て世代にとって一層魅力的な遊び場になるよう努めてまいります。

2つ目は学校教育分野であります

社会の変化に対応し、未来を拓く確かな力を持つ子どもを育てる取り組みとしましては、新たに実施する小学生の合同修学旅行について、外国語教育の充実を目的に補助を行います。また、中学生の高校受験対策につきましては、「あさひ英語学習会」「あさひ数学学習会」を引き続き実施し、志望校合格に向けた支援を充実させます。

施設整備につきましては、宮宿小学校屋内運動場の天井改修、宮宿小、大谷小校舎の劣化診断等を実施し、安全安心な教育環境による学習意欲、そして学力の向上を図ります。

3つ目は生涯学習、スポーツ・文化分野であります。

潤いのある生活を楽しむ生涯学習を推進する事業の施設整備としまして、引き続き創遊館大規模改修を実施します。令和2年度につきましては、電気設備および機械設備を更新し、施設の長寿命化に努めてまいります。西北部公民館、体育施設、各自治公民館等につきましても、それぞれの年次計画に基づいた修繕や自治公民館整備事業補助金を通じて、学びや生きがいづくりを支援いたします。

ミズノ株式会社とのまちづくり提携事業につきましては5年目となり、現在の提携期間の最終年度となります。令和2年度につきましては、国の「地域おこし企業人」制度を活用しながらミズノ株式会社より専門スタッフを派遣いただき、新たな視点で町民の皆さんの健康づくりを支援してまいります。

いつまでも健康に暮らせる、思いやりあふれるまち【健康福祉】

第3の目標であります、「いつまでも健康に暮らせる、思いやりあふれるまち」、健康福祉分野につきまして、2つのプロジェクトを申し上げます。

1つ目は健康増進分野であります。

健康づくりへの意識を高め、生活習慣病の発症と重症化を防ぐ取り組みとして、健康教室・相談指導業務を継続して実施いたします。また、温泉を通じた健康づくり応援事業を新たに創設し、身近な施設を通じた町民の健康づくりとともに、町内入浴施設の経営を支援します。

2つ目は医療・福祉分野であります。

地域医療の拠点である町立病院につきましては、令和元年度に病棟およびリハビリテーション室等の大規模改修を実施したところですが、令和2年度につきましても内視鏡室や点滴室等の改修を実施し、さらなる環境改善に努めます。

外来部門に関しては、かねてから強い要望のあった後期高齢者の健診受入れを実施するとともに、3次元眼底像撮影装置及び医療用画像管理システム等の整備を通じて、質の高いサービス提供と一層の収益確保を図ります。

病院経営の最重要課題である医師確保につきましては、難局を打開できておりませんが、今後も粘り強く関係機関との交渉を進めてまいります。また、医師以外の人材確保対策につきましても、修学資金貸与事業の事務を病院に移管することにより、現場のニーズや声を取り入れた制度に拡充し、看護師、薬剤師等の安定的な確保に努めてまいります。

豊かな自然を守り、安全で快適な住みよいまち【生活環境】

第4の目標であります、「豊かな自然を守り、安全で快適な住みよいまち」、生活環境分野につきまして、4つのプロジェクトを申し上げます。

1つ目は住まい分野であります。

住みやすく多様な住環境の整備といたしましては、持家住宅建設補助、木材製品利用住宅建設補助を継続して実施してまいります。

年々深刻化する空家対策につきましては、空き家バンク制度や改修補助金等で引き続き利用を促進するほか、空家解体補助を通じ、空家を生まない仕組み作りに努めてまいります。空家バンクの運営は、外部からの移住相談窓口も含めた業務として令和元年度から民間委託しておりますが、引き続き適正管理と利活用に努めてまいります。

2つ目は交通分野であります。

町民の足確保対策では、デマンドタクシーの運行をはじめ、75歳以上の方の負担軽減として、デマンドタクシー料金の半額化、山交バス運賃の補助を実施してまいります。高校生の通学支援といたしましては、山形市直行バスの運行をはじめ、定期券補助の充実を通じて、利便性の向上に取組んでまいります。

道路整備につきましては、一本松線、赤釜線、雪谷線、今平線の改良、西町西原線の歩道設置等、年次計画に沿って実施いたします。このうち、雪谷線については令和2年度で完了、一本松線に関しても、30年度に創設された国の防災・減災、3カ年緊急対策の事業採択を受け、令和2年度までに集中的に事業費を投入し、椹平の棚田第2展望台付近まで部分開通させる予定であります。

3つ目は環境分野であります。

環境に対する意識を高めて、きれいな水と空気と緑を守る取組みとしまして、29年度に策定した「第2次環境基本計画」に基づいた各種啓発事業を展開するとともに、地球にやさしい町宣言30周年の記念事業として、子どもたちを対象にした標語、作文等のコンクール等を実施します。

4つ目は防災分野であります。

安心して暮らせる地域の防災体制を構築する取り組みにつきましては、消防団装備品をより充実させます。また、年次計画に基づき、大町及び大谷二地内に耐震性貯水槽を整備します。

災害へ備えるための基盤整備としましては、役場庁舎の非常用電源設備を改修し、有事の際の対応時間を72時間へ拡充するほか、対応範囲を町民体育館にも拡大し、災害対策本部の機能強化を図ります。

地域を思う一人ひとりがつながり、みんなで支え合うまち【地域づくり】

第5の目標であります、「地域を思う一人ひとりがつながり、みんなで支え合うまち」、地域づくり分野につきまして、2つのプロジェクトを申し上げます。

1つ目は地域づくり分野であります。

6総のキーワードの一つでもある「つながり」は、地域や人々の支え合い活動を想定しています。令和2年度も、地域活躍応援事業や草対策事業、さらには集落支援員の配置により、元気な地域づくりを継続して支援してまいります。近年広がりを見せている区の枠組みを超えた地域づくり活動につきましても支援してまいります。

2つ目はまちのにぎわい・元気づくりに関する施策でございます。

「つながり」が意味するもう一つの言葉は、町外との交わり、すなわち「交流」であります。交流人口、関係人口、定住人口を増やすための仕組みとして、移住フェア、イベント等で積極的に町を発信するほか、移住・交流体験施設「松本亭」を通して、町に関心がある人の取り込みを図ります。

町民と行政が相互に信頼できるまち【まちの経営方針】

これら5つの基本目標を実現させるための「まちの経営方針」につきましては、「町民と行政が相互に信頼できるまち」として、2つのプロジェクトを申し上げます。

1つ目は住民と行政の協働であります。

町民が主役となり、温かみのある行政運営を行うための取り組みとして、町民に親しまれる役場づくりプロジェクトを継続し、職員の能力や接遇スキルの向上に努めます。

2つ目は効率的な行財政経営に関する施策であります。

町民満足度を重視した行政サービスを行うためには、安定した行財政基盤が欠かせません。今後も最小の経費で最大の効果を上げることを心がけ、持続可能な財政運営に努めてまいります。

近年貴重な財源となっているふるさと納税寄付につきましては、令和元年度の寄附額が1億3,000万円を超え、過去最高額となる見通しであります。今年度総務省により実施されたルールの明確化、規制強化が追い風となった形ですが、これは返礼品の割合を当初から3割とし、寄附者とのつながりを大切にするなど、ルールを守りながら地道な取り組みを進めてきた結果であると捉えております。令和2年度につきましても、より高い目標に向かって取り組んでまいります。

財政運営につきましては、近年の道の駅やロッジしらくら等の整備に加え、創遊館の大規模改修や学校エアコンの整備等大型事業が相次いでおり、町債残高や公債費が著しく伸びています。令和2年度におきましては、例年以上に事業を精査するとともに、基金の積極的な活用により町債発行額を大幅に抑制いたします。さらには旧水本小学校や大平橋等未利用資産の解体、撤去等にも着手し、公共施設の総量縮減及び将来負担の軽減、健全な財政運営を図ってまいります。

最後に

第6次朝日町総合発展計画3年目の令和2年度は、各事業の「加速化」から「具現化」が求められるステージに入ります。つまり、描いたビジョンを形にしていく段階となります。

「チャレンジ・つながり・希望 ~町民が活躍し笑顔あふれるまち~」。町民が主体となってチャレンジの輪がつながり、希望が溢れる暮らしを送ることができるまちづくりの実現のため、全力で取り組んでまいります。

以上、令和2年度の施政方針につきまして、申し上げました。

議員各位並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

施政方針とは

 町長が、町議会でその年の運営方針や政策について所信を示す演説です。

 本文は施政方針の原稿であり、朝日町議会令和2年3月定例会当日(令和2年3月4日)の筆記録ではありません。実際の演説とは相違点があることを申し添えます。

この記事に関するお問い合わせ先

総務課 財務係

〒990-1442
山形県西村山郡朝日町大字宮宿1115
電話番号:0237-67-2111
ファックス番号:0237-67-2117
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更新日:2020年03月05日