11月1日 戦国時代の遺産に目を向け、地域おこし 常盤楯山を整備する会

常盤地区の有志で組織する「常盤楯山を整備する会(佐竹昇会長)」では、このほど地区内にある里山(通称:楯山)の木々を伐採するとともにあずまやを建て、展望台として整備しました。

展望台を整備した楯山は水口十一面観音堂の裏手に位置する山で、標高はおよそ220m。古くは「水口楯」と呼ばれ、戦国時代には八ツ沼城を守る砦の一つとして重要な役割を担っていました。斜面を削って作られた6層の曲輪(くるわ/「平らな場所」のこと)や3本の空堀は今でもはっきりと確認でき、当時の様子を偲ばせています。

「地区の人口が減っていく中、身近にある歴史的遺産に目を向け、地域おこしに結びつけたい…」こう話すのは同会の佐竹会長。「2年前から少しずつ整備してきましたが、今回東屋が完成し、ようやく一段落しました。3年間でかかわっていただいた方は延べ800人以上。末永く皆さんに愛される場所になっていただければ幸いです」と続けました。

なお、事業全体のうち、あずまや整備については、町の「志藤六郎村おこし基金」を活用しています。  

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  取材にお伺いしたのは平成22年10月31日。現地に到着すると、真新しい看板が出迎えてくれました    

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楯山のふもとにあるのは町の文化財にも指定されている「水口十一面観音堂」 存在感あふれるたたずまいに、しばらく見とれました。

ちなみに、かやぶきの屋根は、寄棟形の一面ずつ毎年葺き替えているそうです    

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お堂の歴史を説明する町の看板です    

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このあと、お堂の裏手から散策を開始。入口にはこんな看板がありました。間もなくすると、上から何やら音が聞こえてきました 見上げると・・・    

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ロープウェー(?)に吊るされた荷物が下りてきました。この事業のため設置されたものでしょうか、大がかりな設備にびっくり!    

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中腹付近から見た観音堂  

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  展望台整備のため伐採された木は杉を中心に約500本。この一帯は私有地だそうですが、所有者が快く事業に協力してくれたそうです  

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  観音堂からあずまやまでの道のりは約5分。途中にはこんなふうに「木くず」がまかれていたり・・・ 

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きちんと階段が整備されていました    

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この日作業にあたっていた方は約20人。和やかな雰囲気の中行われていました    

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あずまやの周りには、どんぐりがいっぱいでした    

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伐採した杉の木の代わりに植えられたのは桜やハナミズキ。「花見山公園(福島市)のようにたくさんの桜が咲き誇り、にぎわいが生まれればいいですね」と、ある方が語っていました    

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竣工を迎えたあずまやの前で手を合わせる地区の方々です      

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  あずまや付近から見た夏草、宮宿方面の眺めです。この日は残念ながら天気がいま一つでした    

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山頂南側に残る空堀跡。ちょっとわかりにくい写真ですが、 写真右下から左上にかけて3本の溝が切られています    

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空堀のさらに南側には、長沼方面へ抜ける中世以来の古道が残っていました    

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この日はあずまやの完成を祝って、地区を挙げたお祭りが行われ・・・   

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関係者が互いにこれまでの労をねぎらいました    

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西部公民館から見た楯山です。よく見ると段差が見えますが、これが曲輪です    

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晴天に恵まれた平成22年11月6日、改めて訪れ、写真を撮影しました    

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日差しを受けたもみじが真っ赤に輝いていました    

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山の中腹にあったブルドーザー 今回使われたものと思いますが、そのたたずまいといい、色といい、うまく周辺の景色にマッチしていているような気がしました  

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更新日:2019年03月29日