平成26年5月16日「弟子、若宮寺で曼荼羅(マンダラ)と出会う」

韋提希夫人画像、若宮寺

5月16日の午後、ウサヒの弟子は今度は八ツ沼地区にある若宮寺を訪れていました。

若宮寺 あとりえマサト

▲あとりえマサトと図工の時間の教室の一つで、若宮寺所蔵の曼荼羅(マンダラ)を拝見することに。

あとりえマサトと図工の時間

▲集合時間の15時前に創遊館に到着。 他の参加者の皆さんがショーケースの中を熱心に覗き込んでいます。 .

弟子 「皆さん、何見てるんですか?」
参加者 「5月23日から始まる、『粘土で曼荼羅を作ろう』の講座の曼荼羅を見てるんだ。」
弟子 「ほぅ!今年も面白そうなプログラム盛り沢山ですね。」

曼荼羅

▲こんな感じで棚の上に飾れる仏像を5体作るそうです。

※お問合せ・申し込みは教育文化課

0237-67-2118まで(9時~17時)

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弟子 「なるほど、今日は曼荼羅とはなんぞやというのを見に行くんですね。」

若宮寺、朝日町

▲今日の目的も分かった所で早速、八ツ沼地区にある若宮寺に向かいます。

登坂盛高、若宮寺

▲若宮寺の住職、登坂盛高(ノボリサカセイコウ)氏から寺の歴史を伺う。 詳しく知りたい方はこちら「あさひまちエコミュージアム 和尚様の話」

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今回伺った住職のお話をまとめると・・・ ・若宮寺は真言宗であり、奈良県長谷寺を本山とする寺院である (副住職、登坂高典さんは真言宗豊山派の総本山「長谷寺」の法務執事を務めている)
※西村山の真言宗は総持寺(現在は無いそうです)を中心に本山⇔末寺契約を結んでいたが若宮寺だけはその支配を受けず長谷寺と本山契約を結んでいる。

・正平年間(1346~70)八ツ沼城主五百川若狭が弘法大師の霊感により、大日如来を西船渡に祭り一寺を建立(若宮寺の始まり)。1500年~1600年代の戦で寺を焼かれてしまった為、慶弔14年、現在地に移転。 .

若宮寺鐘楼、朝日町

・若宮寺二十世盛括(せいてん)法印が、現在町指定有形文化財になっている若宮寺鐘楼を7年かけて再建した。棟梁は左沢の菅野辰吉で、堂の姿・構造が美しく、特に木鼻・鬼板等の彫刻は優れており、江戸時代末期における寺院建築の代表的な建造物である。そしてそして・・・お目当ての曼荼羅を見せて頂く・・・

住職 「この曼荼羅は預かっているものなので、撮影はなしでお願いします。」
弟子 「そこをなんとか・・・」
住職 「ダメです。」
弟子 「ショボン(落ち込む)」住職 「うちの寺のなら撮ってもいいから」

という訳で・・・

胎蔵界現図曼荼羅

▲若宮寺本堂入口から見て左に安置されている胎蔵界(たいぞうかい)曼荼羅

住職 「曼荼羅は大日如来の徳を余すことなく書き込んだものになります。」

※曼荼羅のお話は難しいので詳しいことを知りたい方はこちらを参照下さい。

金剛界曼荼羅

▲同じく右に安置されている金剛界(こんごうかい)曼荼羅

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住職 「胎蔵界と金剛界では大日如来の手の形が違うんですよ。わかりますか?指が立っているのが胎蔵界、左手の人差し指を握っているのが金剛界なんですよ。」

※胎蔵界・金剛界の違いについて詳しくはこちら

朝日町、若宮寺

▲住職はお寺の中の仏像も紹介してくれました。

.住職 「真ん中にいるのがお釈迦様で、右奥が大日如来、そして左側が(写真では見えにくいですが)あんのいどのご本尊のお地蔵さまです。」
弟子 「あんのいどってまさか・・・」

あんのいど

▲昨年、健康福祉課主催「八ツ沼・高田地区ウォーキング」の時に寄ったあんのいど

住職 「あんのいどは元々無縁墓地だったのを、若宮寺鐘楼の再建を行った盛括が、無縁仏をすべてお払いしてその本尊のお地蔵様を若宮寺に連れてきたんだとか伝えられています。」
弟子 「八ツ沼というとついつい五本樋に目を奪われがちですが、あんのいども重要な場所だったんですね。」住職 「五本樋は豊向庵寺、能中は地蔵尊(あんのいど)、水口は妙顕寺など、若宮寺を本山とする末寺が以前は朝日町内各地域にあったんだよ。」

.※ちなみに若宮寺本堂、お釈迦様の下に沢山いらっしゃる観音様は五百川三十三観音だそうです。 五百川三十三観音・・・詳しくはこちら

 

霊場一覧はこちら

五百川三十三観音

▲鐘をついて驚きを表現する参加者

.参加者 「なんてこと!ってことは若宮寺に来れば三十三観音霊場回ったことになるってことじゃない!」
住職 「まあ、それに近いことにはなりますね。」
参加者 「じゃあ、朱印も一気に三十三個分押して貰えるのかしら」
住職 「ここは五百川三十三観音霊場の一つ、『八ツ沼』の朱印しかないので、朱印もとなるとやはり三十三箇所きちんと回って頂くことに・・・」

若宮寺、住職

▲世の中そんなに甘くないですよといった顔の住職。 そんな住職が最後に紹介してくれたのは・・・

韋提希夫人画像

▲町指定有形文化財 「韋提希夫人画像韋提希
※紹介が遅れてしまいましたが、真ん中にいる白シャツの方が講師:平山玄先生です。

住職 「古代インドのマガダ国、頻婆娑羅(ビンビサーラ)王の妃(きさき)である韋提希(ヴァイデーヒー)夫人が、王が我が子を幽閉してしまい、どうしたらいいのか分からなくなってお釈迦様に相談した。この絵はその韋提希夫人が説教をするお釈迦様を礼拝している様子が描かれている。」
弟子 「これ・・・結構重要なものですよね。どこかからもらってきたのですか?」
住職 「さっき話した盛括法印が奈良の大御堂寺(おおみどうじ)から頂いてきたと寺には伝わっている。室町時代に書かれたと言われ、どこか美人画のような感じもする。見返り美人の様にどこから見てもなんとなくこっちを見ているような感じだろう・・・」

いだいけぶじん

▲何度も削り修復を重ねて保存されてきた韋提希夫人画像や .

釈迦涅槃図

▲元禄12年(1699年)7月上旬の記載がある、釈迦涅槃像を所蔵する若宮寺

 

若宮寺

▲参加者一同はその長い歴史と仏教の世界を心ゆくまで堪能しました。

宣伝 その若宮寺でイベントが行われます。

寺フェス、若宮寺

桃色ウサヒも当日駆けつける予定です。

日時

・平成26年5月31日(土曜日)
・午前12時開場、午後1時開演(午後7時30分終了予定)
・チケット 大人1,500円、高校生以下500円

場所

〇朝日町八ツ沼地区内若宮寺(詳しくは下記地図をご参照下さい)
※駐車場には限りがございますので詳細ご確認の上、お越し下さい。

この記事に関するお問い合わせ先

政策推進課 広報ブランド係

〒990-1442
山形県西村山郡朝日町大字宮宿1115
電話番号:0237-67-2112 ファックス番号:0237-67-2117
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更新日:2019年06月17日