2014年10月_秋日和「和合荘」
今ある人々の幸せのために
今年4月に開所した、盲特別養護老人ホーム「和合荘」の敬老会が10月2日開催されました。施設を運営する「社会福祉法人朝日敬慎会」の吉田孝志理事長のあいさつをお聞きしていると、開所に至るまでの紆余曲折が一瞬にして瞼の奥に浮かび上がってきました。
全国で盲養護老人ホームが設置されていないのはごくわずかで、東北地方では山形県だけでした(※和合荘開所以前)。そうした中、本県での開設に尽力されていたのが、当時全国盲老人福祉施設連絡協議会の副会長であった社会福祉法人宮城福祉会の吉田理事長。当時宮城福祉会は、山形県老施協から盲養護老人ホーム設置の依頼を受けたものの、受け入れる市町村が見つかりませんでした。「ぜひ協力させていただきたい」。朝日町がこう申し出たのは、今からちょうど3年前のことでした。
和合地区の方々からは、断腸の思いの中で和合小跡地への施設建設のご同意をいただき、知事への施設整備の請願には全国老施協の本間昭雄会長からも同席いただきました。事業は順調に滑り出したかのように見えましたが、その後、当初設置を固辞し続けていた山形市の法人が盲養護老人ホーム設置を決定。すると、宮城福祉会から「依頼を受けた大義が無くなった」として、理事会の中で多数の理事の理解を得られず、事業を断念したとの報告を受けました。
「あきらめてはいけない。是が非でも成し遂げなければならない」――。事業にかかわってきた方々のことを思うと、このまま断念するわけにはいきません。粘り強く関係機関と協議し、我々の想いを伝えた結果、町に吉田氏を理事長とする新法人を設立し、盲特別養護老人ホームを設置する許可を県から得ることができたのです。
その間何度となく宮城県に吉田理事長を訪ね、さらには理事長自ら役場にお見えになり、話を重ねるごとに信頼関係を深めて参りました。
このたび初めての敬老会にお招きいただき、入荘者やご家族の穏やかな表情に接し、心から感無量の思いを実感したところでありました。
広報あさひまち 2014年10月号より
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更新日:2019年03月29日