2006年5月_生きる時間とは…

「椹平の棚田をぜひ訪問したい」という強い意向で、株式会社JTBの舩山龍二会長が5月5日、当町を訪問されました。当日は晴れてはいましたが風が強く、遠く山々の間から見える朝日岳は春霞に霞んでいました。

会長共々一本松公園に上ったところ、強風にさらされながらもしっかりと枝に掴まり、満開に咲き誇る桜が暖かく迎えてくれました。
舩山会長は、農林水産省などが今年度から創設し実施した「第1回美の里づくりコンクール」の審査員の御一人でもあります。このコンクールにおいて、当町の椹平の棚田の保全活動が、農林水産省農村振興局長賞に選ばれました。この椹平の棚田保全活動を強力に推薦してくださった御一人が、舩山会長だったのです。
「こういう風景があったんだねえ」としみじみと話され、しばらくその場に立ち尽くし、じっと辺りの風景を眺めておられました。
霞に煙る朝日岳、水量を湛えて優雅に蛇行する最上川。そして扇状に広がる椹平の棚田。それは遠い昔か変わらぬ、人々の生活の香りが漂った風景でした。

耕運機が田を耕すと、乾いた土が湿った黒い土へと変わっていく。一区画が見る見るうちに黒土への変わっていきました。「もう、終わったんだねえ…」何か遠い日の思い出を眺めるような舩山会長の言葉に、現代の日本人が失った「生きる時間」の意味を考えさせられました。


広報あさひまち 2006年5月号より

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更新日:2019年03月29日