2009年9月_『敬老の日』に思う
激動の時代を生き抜いてきた方々の知恵と経験が今こそ活かされる時
「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村作りをしましょう」昭和22年兵庫県野間谷村の門脇政夫村長と山本明助役がこの考えの下提唱した「としよりの日」が『敬老の日』の始まりだといわれています。
朝日町の敬老会の開催時期は、各々地区によって異なり、春先5月、6月に行われる地区もあれば、秋口9月に行われる地区もあり様々です。
今年最初に私がお伺いしたのは、5月7日、立木地区の敬老会でありました。はじめに区長さん、次に私が「昨年秋以来、百年に一度と言われる世界的な経済不況の中、大変厳しい社会情勢である…」と言った同じような内容の挨拶をさせていただいた後、これとは対照的に「私たちのためこのように立派な会を催して下さり本当にありがとうございました。こんな平和な時代に過ごさせていただき、このような立派な会を催して頂ける、こんなありがたいことはありません。」という長寿クラブの会長さんのお礼の挨拶がありました。
私はこの言葉を聞いた瞬間、双方の実情のとらえ方の隔たりに、しばし言葉を失い、次の瞬間、深い感銘となり、なおかつ長年の人生経験に裏打ちされた方の言葉の尊さを改めて実感いたしました。
マスコミはじめ社会全体が百年に一度と言われる危機的金融経済状況を憂いていると思われる中、他方、戦前・戦中・戦後とそれこそ激動の時代を生き抜いてこられた多くの先輩方の目には、ありがたい平和な世の中であると正に実感として私たちに語りかけ、励まして下さる。
これら長寿者の経験が、大きな時代の変遷の中であればあるほど、実感としての言葉の重み、そして違(たが)うことない指針として、地域づくりに、社会づくりに欠くことのできない貴重な知恵となって私たちを勇気づけてくれるのです。
広報あさひまち 2009年9月号より
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更新日:2019年03月29日