2010年12月_語りかける言葉

「時空を超えた対話が明日への自信と勇気に」

「絵は本物を真似ることはできる。もしかしたら本物以上に上手く描くことができるかも知れないが、名前だけは真似ることはできない。と、あなたのおじいさんに教えられてねえ。」これは、12月3日、今年度の文部科学大臣からの地域文化功労者表彰の伝達のため、町内常盤在住の阿部宗一郎氏のお宅へ伺った時の氏の言葉です。氏のお宅へお伺いする時は、いつも、仕事の大事、物の見方・考え方の大事、そして人生の大事を熱心に教えていただきます。そんな時、たまたま祖父の思い出に話が進んだ時など、氏の言葉を通して祖父が私に語りかけているような心持ちになる時があります。

人の思いは何によって伝わるのでしょうか。過去の文人によってしたためられた小説や書簡。懐かしい人々の手紙や日記など、それらのページをめくった瞬間、語り手の心が同じ時間を生きている人間の「言葉」として、読む者に語りかけて来るのです。その思いは確実に読み手自身へ引き継がれ、語りかける言葉として読み手もそれを受け止め、そして書き手に語りかける。そんな内なる交流が、時空を超えた対話となり、自分自身を成長させ、きっと明日への自信と勇気につながって行くのです。

この年の瀬、一年間の思い出をひも解いた時、語り手の自分が読み手の自分に何か大切なことを語りかけていることに、きっと気付くかも知れません。新しい年のために。

広報あさひまち 2010年12月号より

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更新日:2019年03月29日