町長歳時記 2020年10月_真の「地方創生」とは

地方から日本を再生させる

川の流れは高い山から低い海へと流れて行きます。大海に流れ込んだ川の水は、太陽により温められ水蒸気となり天空へ舞い上がって行きます。その天空に舞い上がった水蒸気が、やがて雨となり、雪となって地上に舞い降り、その水滴が集まって川の流れとなり、また大海へ注ぎ込まれて行くのです。

「東京一極集中」という言葉が象徴しているように、現代社会の大きな課題の一つである都市部への人口集中(過密化)が、地方の過疎化に拍車をかけてきました。都市においては教育や就業の機会が多いため、高い所得が得られるという期待感により、人・モノ・お金・情報が集中し、その連鎖がさらなる都市部への人口集中につながってきました。これはあたかも「川の流れ」と等しく、地方という山手から都市部という大海への「人口の流れ」となって延々と続いてきたのです。

しかし今、私たちはコロナ禍の出現により密接、密集、密閉という「三密」の意味を深く考えさせられ、都市化への限界を垣間見ることになりました。私たちは、三流の東京を目指すのではなく、一流の地方(山村)を目指していかなければなりません。

「自然回帰」「田園回帰」「緑の回帰」そして「人間性回帰」これらは私たちの住む山村での暮らしそのものであります。そこでしかできないこと、ここだからこそできることを自覚し、誇りとし、宝としていく心構え。さらには「人と人との『つながり』の中にこそ本当の幸せがある」という心の豊かさの実感を築き伝えていくことが、永続的なまちづくりとなり、地方から日本を再生させる真の「地方創生」につながることと思います。

広報あさひまち 2020年10月号より

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更新日:2020年10月16日