町長歳時記 2022年12月_最善を尽くす

ある本を読んでいたら、非常に興味深い事が書いてあったので紹介します。それは試験に「合格する人」と「合格しない人」の差についての内容でした。「心配で心配で勉強が手につかない人」と「心配でも勉強する人」。自ずと結果は現れて来ます。「成功する人は、成功するまでやり続ける人である」と。

これを、他の例を使って説明していました。それは、8時30分に始まる学校に通うA君がいます。学校にはA君の家から歩いて15分かかり、走って10分かかります。ある日A君は寝坊して玄関に立った時すでに時計は8時25分を指していました。その時どんな行動を取りますかという問題です。1.時間には間に合わないが走って少しでも早く着けるように努力する。2.どうせ間に合わないから歩いて行く。3.遅刻が嫌だから学校に行かない。実は、このような選択肢は人生の中に形を変えてよく出会う事柄なのです。そして良くも悪しくも想定外と言うことはままあることです。一生懸命走って学校へ着いたのが5分遅れの8時35分。しかしその日たまたま先生が5分と少々遅れて教室に入って来て、ぎりぎり間に合った。などということもあるのです。このようなことは実際には確率的には低いかも知れませんが、決してゼロではありません。どんな状況であろうと最善を尽くすことが重要であると、この例示は教えているのだと思います。

「心配で心配で勉強が手につかなくなる人」であり、2・3を経験し続けて来た私にとっては、分かっていながらも、非常に衝撃的な話でありました。

コロナ禍の中、未だ先の見えぬロシアによるウクライナ侵攻に起因する世界的政情不安の中、それでも私たちはどんな状況にあろうと最善を尽くしていかなければならない、そんな教えを受けた一年でありました。

最善を尽くした先に訪れる素晴らしい年に向かって、ともにがんばってまいりましょう。

広報あさひまち 2022年12月号より