町長歳時記 2019年12月_日本山村の将来
林業振興の現実からみたふるさとの希望創生
11月28日、東京で開催された全国山村振興連盟総会において、元北海道森林管理局長であった山田寿夫氏から「世界に通用させる日本林業の技術革新」という演題で、大変興味深いお話を聞かせていただきました。
日本の国産材は、外材に比べ木材価格が高く、森林所有者の売り上げとなる立木価格はむしろ外材の半額以下。要するに流通・運材・伐出という生産コストに多額の経費がかかっており、この経費をいかに抑え、国際競争に打ち勝つ方策を創出するかが長年の課題でありました。
すでにニュージーランドでは、山間地域でWi-Fi環境を整え、新たな林道を作らず、ワイヤーケーブルと最新機械を導入し木材を伐採・搬出するなど今までの林業の概念を根底から覆す技術革新でコストを抑え、さらにこれらの操作もコンピューターを駆使するため、むしろ林業経験値の少ない若い人が主力となって行っている等、新たな業界の構造変化まで紹介していただきました。
また時代の経過とともに、世界的にも天然林が減少している現在は、外国産天然林との競争が終わり、人工林や二次林、三次林での競争に入っているといわれています。そのような中、日本の杉なども人工林としての競争力は十分あると、力強く語っておられました。
長らく低迷を続けてきた林業が、いつまでも停滞しているものではなく、業界全体の潮流の変化を的確に捉え、またその停滞要因を一つ一つ確実に解決していくことにより、新たな環境を築き上げていくことができると言っておられました。
私たちの故郷である山村での生き方についても、あきらめず努力を積み重ねることが、希望を見出す一助となるのだと感じたところでありました。
広報あさひまち 2019年12月号より
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更新日:2019年12月16日