<協力隊OB>情報交流総合アドバイザー 佐藤恒平 活動コラム

佐藤 恒平(サトウ コウヘイ)。1984年生まれ福島県出身。東北芸術工科大学大学院デザイン工学専攻修了。

平成22年に地域おこし協力隊の2期生として山形県朝日町情報交流アドバイザーに就任。大学時代から行っていた地域振興研究のひとつである「無個性着ぐるみを使った、地域おこしがしやすい地域づくり」の実践として、着ぐるみキャラクター「桃色ウサヒ」による町のPR活動をスタート。

協力隊卒業後も、地域振興サポート会社「まよひが企画(マヨイガキカク)」を町内で開業し、ゲストハウス松本亭の立ち上げや、ふるさと納税、地域学校教育などの分野で実験的な手法による地域振興プロジェクトを推進している。

平成29年から総務省地域力創造アドバイザーにも就任しており、町内だけでなく、全国での地域振興活動のサポート活動も行っている。

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活動コラム

ウサヒオフィスは学校の中から(広報あさひまち 令和6年3月号より)

朝⽇中学校2階の空き教室にオフィスを移して2年が経とうとしています。校舎の中に⺠間企業が居を構えるという珍しい取り組みですが、学校運営に先⽣以外の⼤⼈が加わる「朝⽇町コミュニティスクール」を実現するため、⽣徒や先⽣と気軽に話せる場に⾝を置こうと決意して⾶び込みました。
ありがたいことに今年度は、修学旅⾏に同伴しての特産品 PR活動や、3年⽣美術のキャラクターづくりの授業&道の駅での展⽰会など、学校の中での学びと、外での実践を合わせた活動をお⼿伝いできました。
中でも1年⽣の総合学習の時間では「朝⽇町を徹底的に知ろう」のテーマのもと、1学期は朝⽇町エコミュージアムのカルタを使った授業。そして3学期は町の地区をピースにした⽊製のパズルづくりにチャレンジしています。55の地区と主要な施設、川と国道を書き込んだパズルになっています。町を題材にしたパズルもカルタも、生徒自身が住む地区とその周辺の位置関係や特徴を体感的に捉えるトレーニングを意識して授業に取り⼊れました。
郷土愛の醸成のため、まず肝⼼なのはこの町がどんな場所なのかをおおざっぱに知ること。⾃分の⼿で書き込み作る感覚と、完成品を遊び楽しむことで、町の位置関係をイメージすることを⽬指しています。今後、 地域の方々による講話を聞く学習の時、今回のパズルがその理解を深める⼀助になれたら幸いです。基礎知識を⼟台に、地域の⼤⼈たちとのふれあいの中で育まれる気持ちこそが郷⼟愛になっていくのだと信じ、引き続き授業のお⼿伝いができたらと思っています。
追伸:3⽉27⽇の19時から TUYの情報番組「どすコイ」にて、再びウサヒが相撲を取ります。県内の数々の腕⾃慢が集結する中、桃⾊ウサヒは⽣き残れるのか…。ぜひご覧ください。

地域おこしのお手伝いをする企画会社として起業した私の会社(広報あさひまち 令和5年7月号より)

地域おこしのお手伝いをする企画会社として起業した私の会社「まよひが企画」は、現在朝日中の空き教室(2階の旧メディアルーム)を間借りして、サブオフィスとして使わせてもらっています。これは学校運営を地域住民と協力して行う朝日町コミュニティスクールの取り組みの一環で、通常の仕事として会議やデザインの仕事を行うだけでなく、月・木曜の放課後は中学生との交流の場として開放しています。今年制作した町内3神社の木札御守りや、ウサヒの各種文具などはこの場所から生まれています。
また、修学旅行で特産品販売企画や、美術でのキャラクター作りの授業など、中学校の先生と一緒に企画して実践しているプロジェクトもあります。大人の働いている姿を中学生に見てもらいながら、仕事で関わる様々な地域の方に学校来訪の機会をつくる、その中から新しい取り組みを生み出していくのがこの中学校内オフィスの役目です。
教育と地域振興を掛け合わせたこの取り組みもあって、今回、教育委員会から声がかかり、「義務教育学校創設準備室」の外部専門員として、新しい学校づくりをお手伝いすることになりました。小学校と中学校を統合した9年制の学校で、開校時期は令和10年の4月を予定。6月下旬に準備委員会が発足し、私も会議に出席しました。
もちろん、学校を作った経験なんてありませんが、大学院時代から研究を続けてきた地域振興の専門家としての経験、また学校内での活動や、不登校支援などを行ってきた教育分野での経験、何よりも桃色ウサヒのようなセオリーに囚われすぎない発想で、新しい学校づくりをお手伝いしていきます。引き続きご注目いただきつつ、さまざまなご意見を頂けたら幸いです。

先日設置された準備室の看板前で撮影

全国からの応援メッセージを胸に (広報あさひまち 令和5年2月号より)

朝日町での地域おこし協力隊を始めたのが2010年の10月。ちょうど卯年になる年度でしたので、めでたく今年で干支一回りとなりました。元旦は日本テレビさんが企画してくれたウサギゆるキャラでの相撲大会に出演し、なんと優勝まですることができました。朝日町の名前と、手伝ってくれた西五百川小学校の子どもたちの笑顔を全国放送で届けられた事が嬉しく、年始めとして縁起のいいスタートが切れました。
1月は卯年にあわせたオファーもたくさんで、豊龍神社さんの御守り発売や、創遊館でのウサヒ研究展、新聞やテレビなどの各種メディアでの出演と大忙しでした。
そんな中、何よりも元気をもらったのがウサヒへの年賀状でした。北は北海道、南は台湾まで、自作のイラストや相撲放送への激励などをしたためたハガキが全国から600通以上届きました。山形の小さな町の取り組みに注目してくれている方がこれだけいることに最高のやりがいを感じつつ、月末には全員に寒中見舞いの返信を送りました(もちろん、朝日町の郵便局限定のウサヒ風景印で)。たくさんの年賀状から元気をもらい2023年もウサヒ共々頑張っていこうと思います。
現在、朝日町で働いてくれる新しい地域おこし協力隊の募集も行われておりますので、こちらもぜひお知り合いにご紹介いただけたら幸いです。

寒中見舞いを郵便局に持ち込むウサヒ

不登校だって楽しめる新世界への修学旅行 (広報あさひまち 令和4年10月号より)

不登校の高校生〜小学生までを対象にした宿泊体験企画「新世界への修学旅行」を9月23日から25日まで実施しました。県内から集まった7名の参加者は松本亭を宿泊拠点としながら、和合平の清野りんご園での収穫体験、りんご温泉での入浴、のぼり花火大会の清掃ボランティアなどさまざまなプログラムを楽しみました。
この企画は全国のゲストハウス有志で集まったチーム・新世界の修学旅行で4年ほど前から運営されていたものの、ここ2年はコロナ禍でツアー募集自体がストップしてしまっていました。今回の開催はその再スタート1回目となり、多くのボランティアスタッフに支えられて無事ケガもなく終えることができました。特に、不登校児を抱える親御さんからは、修学旅行にはいけなかった息子たちにかけがえのない思い出ができたと感謝の言葉が多く寄せられ手応えを感じています。
意外にも、みんなで料理を配膳したことや、りんご温泉で飲んだコーヒー牛乳が1番の思い出だという子がいたり、プログラムの合間のささやかなひと時にも、思い出がつまっているんだなと教えられました。
令和2年の文科省の調査では全国の不登校者数は19万人を超えているそうです。その全てを救うことはできませんが、こうして朝日町での思い出作りが彼ら彼女らの小さな希望になれば幸いです。次回の開催は12月12日を予定しています。

松本亭での食事の準備の様子

和合平での収穫体験

今年もアイガモロボ発進! (広報あさひまち 令和4年6月号より)

昨年度、農水省からつなぐ棚田遺産に認定された椹平の棚田で、今年も田んぼの一部をお借りしてお米作りをしています。田植えを終えた5月30日からは、水中の雑草を抑制する実験として今年もアイガモロボットを泳がせ始めました。水上をお掃除ロボのように泳ぎ回ることで雑草の発生を抑える効果があります。2017年から取り組んでいるこの実験も今年で6年目。毎年進化するロボットは、ついにソーラーパネルで給電し、スマートフォンの操作で軌道経路を設定できるようになりました。
このロボットを開発した有機米デザイン株式会社さんとは、大船木地区で開かれた住民有志と町外のお客様との交流飲み会でたまたま出会い、ロボの開発者さんと意気投合したことがきっかけで毎年一緒に実験することになりました。全てはあの地区の飲み会が始まりだったよね、といつも話しています。
今年は5月中にロボットを朝日中学校の中に展示させてもらって、中学生にこんな農法もあるんだと見てもらう機会を作りました。美しい棚田の中をロボが泳ぐシュールな光景が、未来の農業を明るく照らす一手になってくれればと願っています。

働くアイガモロボとそれを眺めるウサヒ

アイガモロボの解説を受ける中学生

ウサヒのダンスをアイドルとリニューアル (広報あさひまち 令和4年2月号より)

2015年にリリースしたウサヒの唄「桃色ウサヒの朝日町探検」(唄・登坂尚高、作詞・佐藤恒平)を7年ぶりにリメイクして、このたびダンス振り付けバーションを作成しました。なかなか収まりを見せない感染症の拡大の状況を見て、何かおうちの中で体を動かすようなムービーを作れないかと思い、作成に乗り出したのは昨年末のことでした。
ダンス映像の作成にあたって、サポートを依頼したのが山形発アイドルで売り出し中のあやたん(所属・ Brand new day株式会社)でした。彼女にウサヒのPR活動サポーター「通称・ウサンバサダー」をお願いし、創遊館でプロモーションムービーの撮影を行いました。僕も小学生のころに見ていた、ガチャピンが出てくる朝のテレビ番組っぽい雰囲気に仕上がっています。
また、踊り方のレクチャー動画も作ろうと2月に山形市で再撮影も行って、合計で2つのムービーを作成しました。どちらの映像もウサヒのユーチューブチャンネル「桃色ウサヒチャンネル」でご覧いただけますので、ぜひご視聴ください。皆さんからの踊ってみたよというご報告もお待ちしています。

撮影をするうさひとあやたんさん

アイガモロボから稲刈りの季節へ (広報あさひまち 令和3年9月号より)

7年前から椹平の棚田の一部をお借りして小さく米作りをさせてもらっています。日本の棚田百選にもなっているこの場所で、一緒にお米を育てる体験をしてみないかと呼びかけたところ、今年は県内から20人近い参加希望があり、5月末に手植えで田植えを行いました。
その後、ここ数年実験しているアイガモロボットを使った水中除草作業を6月始めから3週間ほど行いました。こちらはロボット掃除機のような動きで田んぼの中を泳ぎまわり、雑草の成長を阻害する効果が狙いです。このロボットはソーラーによる給電とGPSによる自動運転となっています。この実験の様子は、全国放送でも取り上げていただきました。果たしてこのロボットは「アイガモなのか?(アヒル隊長ではないか?)」というツッコミはさておき、そこそこの除草効果が実感できる実験となりました。
そして、いよいよ米作りの総決算、稲刈り&杭がけのシーズンが迫ってきています。昨年、今年とみんなで集まって収穫を喜ぶイベントは難しそうですが、手伝ってくれた多くの方が家で美味しくお米が食べられるように、今年はお土産持ち帰りパッケージもデザインする予定です。
とってもローテクな手植えと、未来の農業アイガモロボ、2つの力が合わさったお米を食べることが、この秋の1番の楽しみです。

株式会社有機米デザイン製アイガモロボ(仮)

田植えをしに県内から集まった皆さん

観光に挑戦できるチャンスがやってきた (広報あさひまち 令和3年5月号より)

こんにちは、桃色ウサヒの中の人の佐藤恒平です。昨年度でウサヒが10周年となり、私が朝日町で仕事を始めて早10年がたつのだと改めて実感しました。そして11年目へと突入した今年4月、仕事場に大きな変化が起こりました。担当部署が政策推進課から総合産業課へと異動になったのです。
狙いとしては、情報の「発信」に力を入れていたウサヒの活動を、より具体的に朝日町の訪問へとつなげていくことを目指して、観光の分野に力を入れていこうというものです。
コロナ禍で有名観光地も苦戦を強いられる中、新しい観光の在り方を各地が模索しています。朝日町もその流れをうまく捉えつつ、この町だからできるオリジナルの観光をカタチにし、多くの方に届けられる仕事をしたいと思っています。
具体的には、登録者数が1,000人を超えたウサヒユーチューブチャンネルによる動画配信で、実際のロケ地を見てみたくなるような誘導。また、ライブ配信で視聴者と朝日町を巡れるオンラインツアーなど、お客様の動きが少ない今だからこそ、今まで行ったことのない土地に観光に行ってみたいという気持ちを育てるチャンスが来ています。
まだまだコロナ克服の明確な出口が見えたとは言えない社会情勢ではありますが、ゆるキャラの中の人を始めた時から変わらないのは、全国どこにいても朝日町の情報を見たときに、クスッと笑ってもらえるような情報発信をしていきたいという思いはずっと変わりません。ステイホーム最中に、朝日町に少しでも興味を持ってもらえるよう、新しい課で楽しい挑戦をしていきたいと思います。今年度もどうぞよろしくお願いします。

アーモンドの森(道の駅のすぐ裏)でトラクターに乗るウサヒ

松本亭が大使館になりました (広報あさひまち 令和2年12月号より)

10月に、常盤で僕が運営しているゲストハウス松本亭一農舎を大使館にしたい、という依頼が飛び込んできました。依頼主はなんと山形県。
県内の若者の活躍や山形暮らしの魅力を発信することで、若者の活躍を応援する気運の醸成を図り、若者を呼び込む環境づくりを推進するための施策として「やまがた若者応援大使」を委嘱し、その拠点を大使館にするというものです。
具体的な活動は2つで、SNS等を活用して地域の元気を創出している活動や山形暮らしの魅力についての情報を発信すること。若者が活躍できる環境づくりをしていくことです。
大使館はその拠点的な役割として、気軽に相談できたり、集まって会議したりできる場所として使える場所ということだそうで、開業以来すでに水曜以外は13時から19時まで無料開放(年齢制限なし・予約不要)としている松本亭はピッタリな場所として白羽の矢が立ったのでした。
思えば僕がまだ大学生の頃、ゆるキャラの企画を朝日町に持ち込んだとき、町の方が自宅に泊めてくれたり、様々な人を紹介してくれました。大使なんて肩書きはなかったけれど、人と人とつなぐことで、活動するよそ者の僕の背中を押してくれた人が確かにいました。
神奈川から山形に引っ越して、10月でまる10年が過ぎ、あの時の自分のような若者を応援できる番が回ってきてきるのだと、嬉しく感じています。さすがにいきなりウサギの着ぐるみを持ち込む子は現れないとは思いますが、この町で何かチャレンジしたい、山形に住んでいることをを誇れるような活動がしたい、そんな相談に全力で力を貸していきたいと思っています。

吉村美栄子知事から「やまがた若者応援大使」の委嘱状を受け取る佐藤恒平さん

先生の理想の授業を一緒つくる (広報あさひまち 令和2年8月号より)

先月から大谷小学校の6年生の総合的な学習の時間のゲスト講師として授業を請けもっています。全6回の授業で、映像の制作ができるようになるカリキュラムを教えています。
当然のことですが小学校には映像を教える教科書などなく、4月から担任の田口先生の相談を受けつつ一緒に授業の構想を練り、ついに7月からスタートとなりました。
こういった地域内で活動する人と学校が共に学校運営を考え実行する活動は「コミュニティ・スクール」とも呼ばれていて、町では2018年から4つの学校で運営協議会を設置して、魅力ある学校づくりを共に考える取り組みを始めています。私は朝日中学校の担当委員ではあるのですが、今回は役場を通して大谷小学校からの依頼があり、コミュニティ・スクールの実践をしていく上でもとてもいい機会だと思いお引き受けしました。
子供達が朝日町で育ったことに自信と誇りを持てるようにというのは、授業を受け持つ上での重要方針にしています。しかし、自分が最も大切にしているのは、これが「学校の先生のためのサービス」だという事です。私が教えたい事を授業するのではなく、担任の先生が考える子供達がこんな事を学んだら豊かな心を育めるのではないかという理想。これを一緒に形にしていくことが、結果的には一番子供たちに響く学びになると考えているからです。
冒頭に先生と授業構想を練ったと書きましたが、実際にやっていたのは、どんな教育を目指したいかという先生一人では実現できない夢を語り合う時間でした。朝日町で先生の仕事をすることが楽しいと思える学校である事。その先に子供達の豊かな笑顔はあります。朝日町で活動するひとりとして、全力で先生と一緒に夢ある仕事ができるよう、引き続き頑張っていきます。

実際の授業の様子・ウサヒの佐藤先生と映像づくりを学ぶ「オーヤスタジオ」

ウサヒのイラスト自由使えます (広報あさひまち 令和2年4月号より)

4月1日に委嘱状交付をもって、今年度も朝日町情報交流総合アドバイザーに着任いたしました。地域おこし協力隊として朝日町に来た2010年から数えて11回目の委嘱になります。今年も、桃色ウサヒの運営をはじめ、朝日町を様々な角度から宣伝し、興味を持って来てくれた人たちを楽しくおもてなす業務を頑張っていきたいと思います。
ウサヒの活動についてちょっと前のお話になりますが、1月にプチプチを作っている川上産業がウサヒのハート型エアピロンを作って贈ってくれました(写真参照)。空気神社にも協賛いただいている同社がプロモーション用にと無償で制作してくださったハート型の緩衝材です。雪フェスなどで配布をしてもう在庫はないのですが、残った数個は宮宿の近江屋に展示してもらっています。
さて、ここで使ったウサヒのイラストですが、現在、朝日町役場のホームページから無料でダウンロードできます。そのままでも画像加工しても自由に使っていただくことができます。さらに、これを使って商品やパッケージを作る場合も使用料金は無料です(販売前に簡単な届出だけ必要)。ぜひ、ご利用いただきオリジナルのウサヒグッズを作っていただければ幸いです。

ウサヒエアピロンはこちら

3月に町民の方が制作したウサヒサコッシュやウサヒ方言手ぬぐい復刻版

新しい修学旅行のカタチ (広報あさひまち 令和1年11月号より)

不登校や、発達障害などで学校に居場所がないと感じている子どもたちのために、修学旅行のような旅を提供するツアーイベント「新世界への修学旅行」を10月に開催しました。
常盤のゲストハウス松本亭一農舎を会場に2泊3日。遠くは熊本県など全国から5名の参加者が集まりました。プログラムは、松本亭の裏庭で焚き火をしたり、りんご農家さんのお手伝いや、空気神社参拝など朝日町の環境をたっぷり活かした内容となりました。特に、お手伝いの報酬としてもらったりんごを、それぞれの実家に贈り物として送ったことは、保護者の方からも大変喜んでいただきました。
住む場所も学年も違う5名ですが、1日目からすぐに仲良くなっていました。話を聞いてみると「悩みが似ているから、学校では理解してもらえないこともわかってもらえるから友達になれた」とのこと。例え今通っている学校に居場所を感じなくても、場所を変えれば様々な友達に会える。このツアーの一番の狙いが伝わったと感じた瞬間でした。
新世界の修学旅行は社会における少数派の人たちを対象にしたツアーです。けして大きな利益を生み出すものにはならないけれど、これからも定期的に開催して行きたいと思っています。この朝日町の豊かな自然が、居場所が必要な全国の子どもたちの救いになると信じて。
松本亭ではこれからも、小さくても必要とする人がいそうなツアーや講座を実施していく予定です。次回の新世界への修学旅行は来年2月。11月と12月は動画サイトでゲーム実況配信を学ぶ講座。1月は総合学習を研究する合宿などを企画しています。イベントの開催情報はLINE公式アカウントで配信していますので、ぜひご登録いただければ幸いです。

イベントに集まった学生5人

松本亭公式ライン二次元コード

棚田の除草ロボットがはじまったきっかけ (広報あさひまち 令和1年7月号より)

 今年から肩書きが情報交流総合アドバイザーに変更になりました佐藤恒平です。ウサヒの運営や、役場ホームページのリニューアルなど、情報発信面でのお仕事が僕のメイン業務になるのですが、自主的に町内の地域活性化のプロジェクトもいくつか行なっています。その中の1つ、「アイガモロボによる田んぼの水中除草作業」のプロジェクトが、先月、全国放送の朝の情報番組でとりあげてもらいました。
ロボット掃除機のように水中を泳ぐロボットを利用して、田植え1週間後から6月末にかけての初期・中期の除草作業を、除草剤なしで行うというプロジェクトになっています。2年前から試験運転を経て、昨年から実験を開始しています。場所は能中地区の椹平の棚田で、ここで稲作を行なっている志藤幸一さんの田んぼを2枚6畝ほど借りて実験を行なっています。
事の発端は、大船木地区の空き家だった古民家を改修し、年に数回仲間内で集まって別荘のように活用している東京からのグループがおり、そのグループと地区の方たちとの飲み会に呼んでいただいたことでした。グループのメンバーにロボット開発者の方がおり、意気投合してこの実験をはじめることになりました。まだまだ開発段階なので失敗も多く、手間がかかりますが、今年からは日産自動車の本社からも開発費や宣伝の協賛をいただき、大きな一歩を踏み出しています。
こうした新しい技術との出会いが生まれたのも、地区の空き家を利用したい県外の人たちを温かく受け入れ、交流を続けていた大船木地区の人たちのがんばりのおかげだと思っています。
地区が独自に外部の人材を受け入れていく中に、これまでになかった新しい活性化のヒントを感じながら、これからも、朝日町に注目してもらえるようなプロジェクトを考え、実行していきます。

アイガモロボとプロジェクトメンバーの皆さん

この記事に関するお問い合わせ先

政策推進課 広報ブランド係

〒990-1442
山形県西村山郡朝日町大字宮宿1115
電話番号:0237-67-2112 ファックス番号:0237-67-2117
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更新日:2023年12月01日